立海大附属
□学校のお時間
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*コンコン…
折角覚悟を決めたと言うのに、その思いはあっけなく1、2度のノックにより打ち砕かれた。
「真田くん…いますね?」
「あ〜柳生か…」
小さくそう呟くと、あたしを立たせ服の乱れを直す。
「続きは…今度だ……逃げるなよ?」
「……分かってる///」
一度服に付いた埃を払いながら、戸の鍵を開ける弦一郎の背中を見た。
やっぱり好きだなぁと、改めて実感する自分がいる。
「まったく、真田くん…??今日の昼休みは我がテニス部のミーティングがあることをお忘れですね?」
「うむ…すまん。しかし、よくここが分かったな?」
「えぇ。マネージャーと真田だけがミーティングにいないとなれば…」
「……すまん」
「マネージャーもいますよね?」
口元は笑っているのに、顔が笑っていない。これほど怖いものはないと感じる。
「あ…あははははッ……」
手で髪の毛を解かしながら苦笑いしか出来ない。
「あははではありません。早くしていただけますか?」
「はい…」
「あぁ…」
あたしも弦一郎も顔を見合わせるしか出来なかった。
学校のお時間は短い。
それでも楽しいのは
二人の時間がまだまだ長いから。
■おまけ
「真田、たるんでるね。…どうしてくれようか…クスッ……」
「幸村部長…怖いッス」
「まったく…真田のやつ、可愛いマネージャーと何やっちょるんじゃろうなぁ??」
「ナニって…あの二人付き合ってるんだろぃ?」
「え〜ッ!!俺も狙ってたのに…ところで、柳生先輩はどこに行ったんすか?」
「あぁ、柳生は二人を向かいに行ったそうだぜ」
「ジャッカル先輩…いたんすか…」
「!?」
END
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