BOOK2

□僕の天使
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「え〜!!」

 ちびチャニョラは、僕にくっついて、ほっぺたにちゅ〜ちゅ〜していた。




「……どうしよう……。」

「そのままで、いいんじゃない?」

 ジョンインがあくびをして言った。

「いいのかなぁ?」

 そ、そんな簡単に……。



「……だめ!!」

 と、急に、ちびチャニョラが急に大声を出して。

「ちゃにょ……??」

「じょんいんは、かっこいいけど、べくはだめ!!」

「へ?」

「べくは、ちゃにょのものだから、じょんいんは、だめ!!」

 何を言い出すのかと思ったら……。


「……敵だと思われてる?俺?」
 
 ちびチャニョラは、僕にぎゅ〜っとしがみついて。

「ちゃ……ちゃにょ?大丈夫だよ?」

「……ほんとに?」

「うん、ジョンインは、仲間だから。」

「……そっか!」

 ちびチャニョラは、僕から離れると、ジョンインのところに行って、ペコリと頭を下げて。


「ごめんなちゃい!」

「……どういたしまして。」

 ジョンインはクスクス笑って、ちびチャニョラの頭を撫でた。





「ちゃにょ〜!!朝ごはん出来たよ!!」

「わ〜い!!」

 何の疑問も持たずに、ギョンスがちびチャニョラのご飯を作っていて。

 てか、ギョンス〜!!不思議がってよ〜!ビックリしてよ〜!!なんでそんなに自然なの〜?!


「ありがと〜。ぎょんしゅ!」

「どういたしまして。」

 ちびチャニョラは、ちょこんと座ってご飯を食べ始めたけど。

「あ〜、こぼしたよ!」

「……えへ。」

 スプーンを握りしめて食べるから、ポロポロこぼして。

 ああ、もう〜、大きいのと同じで、世話がかかるなぁ……。

 僕は、ちびチャニョラの隣に座って。

「はいっ、あ〜んして!」

「あ〜ん!!」

 ちびチャニョラは、ニコニコで口を開ける。

「おいしい!!ぎょんしゅ!!」

「ありがと〜。」

 笑顔でギョンスは、キッチンから、ちびチャニョラを見てて。




「……みんなの名前、知ってるんだね?」

「…うん。」

「やっぱり、この子、チャニョリの分身だよ!ね〜?ジョンイナ?」

「…うん、俺もそう思う。」

「………。」

 ちびチャニョラは、嬉しそうに、もぐもぐご飯を食べていて。

 こんなことってあるのかな?って思いつつ。




「……、仕事の時、どうしよう?」

「連れて行ったらいいじゃん?」

「うん!!親戚の子どもって言ったら分かんないよ!」

 ……てか、二人とも、すごく簡単に言うけど。

 ちびチャニョラを見ると、ニコッと笑って。

 ああ、やっぱり、この笑顔はチャニョラだって思ってしまった。





 それから、ギョンスの言う通り、ちびチャニョラは親戚の子だと言って仕事場に連れて行くことにした。

 ちびチャニョラはとっても賢くて、仕事中はずっと静かに待っていて、時には、スタッフさんとか、いろんな人に遊んでもらっていた。




 そして、仕事が終わって、宿舎に帰って。

 一緒にシャワーを浴びて、僕のTシャツをパジャマにして着換えて、一緒にベッドに入った。



「……ね〜べく?」

「なあに?」

「ちゃにょがいるから、さみしくない?」

「うん、さみしくないよ。ありがと。」

 僕は、ちびチャニョラのほっぺたに、ちゅっとすると、にっこり笑って。


「だいちゅき、べく。」

 そう言って、ちゅっと僕の唇にキスをする。

 そして、僕にくっついて寝てしまった。


「………。」

 ……僕、ちっちゃいチャニョラに、何、ドキドキしてるんだ……!!




 もし、この子が本当に、チャニョラの分身だったら、遠く離れても、僕のコト心配してくれてるのかな、チャニョラ……?



 僕は、ちびチャニョラをぎゅっと抱きしめておでこにちゅっとして目を閉じた。



 大好きなチャニョラのにおい……。

 同じだね…。

 とっても安心する。

 僕は、目を閉じた。


 久しぶりに熟睡できるかもしれない……。








「………、ちゃにょ?」

 目を覚ますと、ベッドには誰もいなくて。

「ちゃにょ!!」

 ベッドから降りて、リビングに行った。

「どうしたの、ベッキョナ?」

 ギョンスが、キッチンから顔を覗かせて。


「ちゃにょがいない……。」

「え???」

 火を止めて、ギョンスが僕の所に来て。

「今、起きたら、いなかった……。」






「……ベッキョナ、今日、チャニョリが帰ってくる日だよ?」

「…え…。」




 ……やっぱり、ちゃにょは……。





 とっても、不思議な一日。

 起きてきたみんなもビックリしてて。



チャニョラが帰ってきたら、話してみよう。
どんな反応するかな?

ずっと、僕のコト、気にかけてくれてたのかな?


だから、会いに来てくれたのかな?



また、会いたいな、「ちゃにょ」に……。



でも、大きくても、小さくても、チャニョラは、チャニョラだったね。



どっちのチャニョラも、大好きな僕でありました!!







おしまい!!
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