short. REBONE

□…sun…day
1ページ/1ページ




天気の良い日曜日の午後


この白い部屋には暖かなひざしが注がれる


干したての布団をひいて

そこに飛び込めばきっと
陽だまりの中のように暖かいのだろう




「私には出来ないけど…」





そう
ここは百蘭様の部屋




一下っ端の私にとって
本当は入るのさえおこがましい






「早く戻ろう」

他に仕事もあるんだし





シーツをシワなく伸ばし
掛け布団をかける



両手と片ひざをベッドにつけた
かなり無防備な姿勢だった






そこに


きっとなんのためらいもなく



飛び込んできたのは





部屋の主百蘭様だった






ボフッ



背中に百蘭を乗せながら
名前は布団の中に埋れこむ






「…びゃく…らん…さま」

「いい天気だね〜」

「苦しいんですが」

「だってこうしないと
名前ちゃん逃げるでしょ?」







そりゃ…

逃げるけど…






いつものあの笑顔で言われたら
私は何も言い返せなくなってしまう







「ちょっと休憩していきなよ」

「ここでですか?」

「うん

暖かくて気持ち良いね」






真横にある彼の顔が
午後の日に当たり
明るく暖かな色合いになっている








暖かいのは日差しのせいだけじゃないんだけど…








「はい


暖かいです」






目をつぶると


布団からはお日様の香りがした










.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ