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□君にチョコレート【ミョンジョン】
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よし、なんとか誤魔化せた・・・
そう思ったはずが、俺の微妙な笑顔のせいでソンジョンは何かを察してしまったらしい。
ソンジョン「・・・・・本当に?・・・ヒョン・・・笑顔が引きつってるよ・・・・」
ああ、このままじゃコイツは泣いてしまう。
すでに、かすかに鼻をすする音が聞こえる。
ミョンス「・・いっいや!!本当だから・・・!うまいって!」
フォローしたつもりが余計に逆効果となってしまった。
ソンジョンの目からはポロポロと涙がこぼれ落ちる。
ソンジョン「・・うっ・・嘘だ・・・全然美味しそうな顔してないもん・・・・・うぅっ・・・」
まさかこんなことでソンジョンを泣かしてしまうとは・・・・。
ソンジョン「・・ヒック・・・・やっぱり・・うぅっ・・・・・僕からのチョコなんて・・・・」
自分をせめて落ち込んでいくソンジョンの様子にミョンスは小さなため息をつき、正直に話そうと決意した。
ミョンス「違うんだ、ソンジョン・・・・・俺はお前からチョコもらって・・・死ぬほど嬉しかった・・・・・・ただ・・・」
ソンジョン「・・・ただ・・?」
ソンジョンが下から覗き込んで聞いてくる。
ミョンス「・・俺・・・・・チョコ・・・・・てか甘いもん食えねえんだよ・・」
そう告白すると、ソンジョンは驚きを隠せない様子で目を丸くする。
ソンジョン「・・・・そう・・・だったの!?」
ソンジョンの問いに、黙ってコクンと小さく頷く。
ミョンスの頷きにソンジョンはフッと微笑む。
ソンジョン「なんだ・・・そうだったんだ・・・てっきり嫌われたのかと思って・・・・・」
そう呟くコイツの声はかすかに震えていて。
そんなソンジョンをミョンスは自分の胸に寄せて、ギュッと優しく包み込む。
ソンジョン「・・・・ヒョン・・・・ごめんね・・・チョコなんかじゃなくて他の物にすればよかった・・・」
ソンジョンはミョンスの胸板に顔をうずめて、悲しそうにぼやく。
ミョンス「・・・・じゃあさ・・・他のモノ・・・ちょうだい?」