マギ
□シンの過剰な思い
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〜 街中 〜
『やぁシン、どうし
バチンッ
ッ!!』
殴られた
苛ついているとは思っていたが、いきなり殴られるとは思わなかった
口の中が切れて血の味がする
『おぃ何すんだよ、いきなり』
怒りを込めて問いてもシンは酷く俺を睨むだけで
周りの奴等(国民)は初めて見るシンドバッド王の睨みに恐怖と驚きで固まっていた
しばらく無言で睨み合っているとシンから口を開いた
「ナマエ、お前は俺のモノだろう」
『は?俺がいつシンのモノになったって?』
意味の分からない一言に俺は冷静に返したつもりだったがシンは俺の一言でもっと苛立ちが増した様で眉間に深い深いシワを付け俺を睨む
「来い。分からせてやる」
シンに腕を振りほどけないほど強く握られるが頭は冷静に“痣になるだろうなぁ”などと考えつつ、辺りを見てみるといつの間にか周りの奴等は居なくなっていた
『おい!どこまで行くんだよ!』
痺れを切らして問いても返事は返ってこない
いくら俺が身長が高くても、もっと高いシンに腕を引かれれば着いて行く態勢は辛い訳で
『いい加減離せよ!』
シンはやっとこちらを向き俺の腕を引いた
俺は引き寄せられたと同時に鳩尾に痛みが走り
そこで意識を失った
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