君は笑いながら言った。人生なんて不公平なものだと。

□キッド
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「…おいてめぇ話聞いてんのか、あぁ?」


「いだだだだっ!!聞いてる!!ちゃんと聞いてるってばっ!!!!」



キッドの大きな手にがっちりと鷲掴みにされたあたしの頭は、頭蓋骨を握り潰されるんじゃないかと言うくらいにミシミシと厭な音を立てる。



「じゃぁ、コレは一体どういう事かきっちり説明して貰おうじゃねぇか」


背後にあるモノを空いる左手の親指で示すキッド。



「…ぼんチャリですよ。見て分からないんですか?キャプテンって馬鹿…いーっだだだだだだっ!!」


頭を鷲掴かんだ指に更に力が入って本当にトマトの様にパーンと弾けてしまいそうになる。



「…てめぇは俺の言う事が聞けねぇらしいな」



「そそそっそんな事無いで御座いますよ!!!」


余りにもキッドがニヤリと不敵に笑うものだから慌てて力一杯に耳を塞ぎ、視線をもキッドから反らす。
溜息を漏らしたキッドが何か言い終わる前に背後から両手首を掴まれ思いっきり耳から引き剥がされた。




「ぎゃーっ!!キラーのまさかの裏切りだっ!!」



あたし信じてたのにっ!!と叫ぶあたしの両方の頬をキッドが、片手でがっちりと挟み込むと長い長いお説教が始まるのだ。




だって欲しいものは欲しいんだもの!





(知ってるか?)
(な、何をで御座いましょうか…っ?)
(コレな、この島と魚人島でしか使えないらしいぜ?)
(うっそっ?!マジで?!騙された!!)






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