君は笑いながら言った。人生なんて不公平なものだと。

□キッド
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「あたし、立派なレディになる」


1人うんうんと頷くコイツの発言に、食事中だったクルー全員が動きを止めた。
急に何を言い出すんだコイツは。
フォークを一度皿に置き直すと今し方訳の分からない発言をしたアイツを凝視する。


「訳分かんねぇ事ほざいてんじゃねぇぞ」



「いやいや、」



ヒロインは女らしい方が良いじゃない。
そう満面の笑みで返されてもハッキリ言って困る。
隣の席で、深い溜息を吐き出すキラーの視線が痛いのはこの際無視だ無視。


(俺に言われたって知らねぇよ)




食事を再開させようと、フォークに手を伸ばして、砲弾の様な威力を伴った言葉に俺は再び痛い視線を全身に浴びる羽目になった。





アナタの為に!



(やっぱ未来の海賊王に釣り合う位イイ女になりたいじゃない!)
(!!!)




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