好きかも。

□一章
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「あ、ごめんなさい!大丈夫ですか?」

「…」

ぶつかった人を見ると眉間にしわが寄っていた。

(ヤバい。怒ってるなぁ〜これ。)

「あ、あの…ごめんなさい!」

「…別に」

この校舎にいるということは先輩でしかも男だったし、さらには謝ったのに素っ気ない返事をされて怖い思いは募る一方だった。

「ほんとにごめんなさい!なんでもします!許してください!」

「いいから早く行けば?」

「え?」

「授業始まってるよ?」

「あ…」
(そうだった!もう完璧に遅刻だ。)

「すいません!それじゃ!」

私は先輩に挨拶し、また長い廊下を走り始めた。
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