好きかも。
□二章
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クラスの子たちと雑談を終えたあと私は一人、中庭にいた。
「あれ?おかしいな…」
私は中庭でさくらとお弁当を食べていた。その時にハンカチを落としてしまったらしい…
だけど食べていた場所にもハンカチは見当たらない。
違うところにあるかも…
そう思い、中庭を諦めて別の場所に移動しようと思った時、後ろから声が聞こえた。
「探しものはこれ?」
振り返ると見覚えのある顔の人が立って私の探していたハンカチを手にぶら下げていた。
その人は見た目からしても分かりやすく、チャラそうで女の子にモテそうな顔立ちで長身。
この人の人生はモテる為だけにあるような感じの人だった。
「あ…」
そう、その人は今朝ぶつかった悠斗先輩だったのだ。
「これ君のでしょ?」
「あ、はい!そうです。ありがとうございます。」
拾ってくれるなんて優しい人だなぁなんて思いながら私はハンカチをみてお礼を言った。