宝庫

□薬に頼るとかやっぱり良くない
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※下ネタ注意





 場所は吉原。ひのやに来た銀時を、月詠が迎えた。


「銀時、遅かったな」

「ああ、いろいろあってな」

「ぬしらに頼みたいのは、あの店の修理なんじゃが……ん?」


 ここでようやく月詠は銀時の後ろに立つ神楽達に気付く。仲良く腕を絡める沖田と神楽を見ると、10秒程固まった。


「そうか……ぬしら、そういう感じだったのか。おめでとう」

「そういう感じって何アルか」

「まあでもその……コホン。ちゃんとアレだけはするんじゃぞ」

「アレ? 何アルか、ツッキー」

「その……沖田殿、コレを」


 月詠がこっそりと沖田に手渡した物は、1つの箱。パッケージには、サガ〇オリジナルという文字。それを見た神楽は、いや、みんなは愕然とした。


「……何気持ち悪い勘違いしてるアルかツッキィィィィィ!!!」


 沖田の手中からそれを奪うと、神楽はそれを地面にたたき付けて叫んだ。その反応に、月詠はうろたえる。


「どうした神楽、やはり1箱では足りなかったか?! ちょっと晴太のバイト先で買って来るから、待ちなんし!」

「こんなの1箱もいらないアル!!」

「違うんです月詠さん、この2人はそういうアレでは無くて――」

「……はっ、そうか!! サイズが違うんじゃな! よし、じゃあ今すぐLサイズを買って」

「だからそういうアレじゃないって言ってんでしょうが!! ちょっと月詠さん、落ち着いてください!! ちょっと、銀さんも黙ってないで説明してくださいよ!!」

「あ? そうだな、お前、アレだぞ。とりあえず、そのサガ〇オリジナルは俺が貰っとくから」

「そうじゃなくて説明!! 大体使い道無いクセに貰ってどうすんですか!!」

「んだとコルァ童貞!! お前が一番使い道無いクセに生意気言ってんじゃねーぞ!!」

「童貞なめんなァァァァ!!!」

「じゃあ新八にはオ〇〇〇〇を買って来れば良いんじゃな」

「いい!! 余計な気回さんくていいから!! てゆーか一回落ち着いて話聞いてくださいいいい!!」







「はあ、惚れ薬?」


 なんとか月詠の誤解を解く事に成功した一同は、状況の説明をした。お互いに体のどこかに触れていないと苦しむ事、3日ほど薬の効果が切れない事……。


「それはなんと……災難じゃったな」

「ホント最悪ネ」

「仕方ない、じゃあ2人には手作業を頼もう。背中合わせになれば出来るじゃろう」

「月詠さん、アンタ鬼ですか」

「仕事をしてた方が、気が紛れるじゃろ」

「確かにそうかも知れないですけど……」

「……仕事?」

「? どうしたんですか、沖田さん」

「しまった、今日出勤日なの忘れてた」

「そんな大事なモン忘れてたんですか?!」

「そうか。こっちは2人いれば間に合うから、ぬしら2人は真選組に行くがいい」

「はぁ?! 嫌アル、こんなヤツと一緒に真選組なんてっ……」

「まぁまぁ、こっちはやっとくからさ。行って来いよ、神楽」


 ムッとする神楽だが、しかし待てよ、と思い直す。もしかしたら真選組なら、幕府を通じてワイハー星と連絡を取る手段を得られるかも知れない。


「……しょうがないアルな、行ってやるアル」

「よし、じゃあ屯所に行くぜィ」


 沖田と神楽は、吉原を後にした。
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