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□Z組のZは“ずぃー”
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キーンコーンカーンコーン

「きりーつ」

ここは銀魂高校3年Z組。
今日の授業も残すところあと少し、六時間目の始まりをつげるチャイムがなった。

「れーい」

ガタガタ

LHR。六時間目の授業はそれだ。

L(レンタルしてた)H(本、)R(ロンドンに忘れたわスマン)の略である。
嘘である。
ロングホームルームである。
え?何?このくだり原作小説にもあったぞ?
レンタルのつづりはLからじゃなくてRから?しかもロンドンはLから?ことごとく間違ってんじゃねーよ?

へぇー。そーなんだあ。

…知るかァァァ!!そんなもーん!!
管理人の英語の偏差値の低さなめんな!LもRもローマ字に直しゃあ一緒じゃあぁぁぁぁぁ!!


…はっ!
アラやだ取り乱しました。ごめんネ。えへっ!てへぺろ!
うわちょ、分かった!もうふざけないから!ちゃんと進むから!!石及びゴミを投げないでください!!

「うーし。今日の、ロン毛ほんとアウェイは…」

口を開いたのは3Zの担任、坂田銀八である。
いつも通りだらしなくはおった白衣、その下にみえるこれまただらしなくひっかけたネクタイ。高校の教室だというのにお構いなしに咥えられた煙草。そしてずり下がった眼鏡。あとどうでもいいけど腰の辺りにくっついてる変態ドMメガネ。

銀八の今のビジュアルはだいたいこんなかんじだ。ああ、ちなみに銀髪天パと死んだ魚の様な目はもちろんそのままなのであしからず。

銀八は先程の言葉の続きを言う。

「進路を決めてもらう」

「先生ー!その前にロン毛ほんとアウェイってなんですかー!」

口を挟んだのは髪の長い男子生徒、桂小太郎だ。

「ああん?六時間目の授業だよ。ロン毛ほんとアウェイ」

「ロングホームルームだと思うんですが!それだとロン毛の人が周りから白い目を向けられてるかわいそうなかんじなんですが!!」

「よく自分の状況に気付いたなヅラ。分かったらさっさと頭の上のモノをとれ、もしくは外せ」

「先生、今週末裁判ですんで。もう申請したんで逃がしませんよ」

などという桂の半ば本気の脅しを横に聞きながら、3Zの良心兼ツッコミ担当のメガネの少年は

ー進路かぁ…。何にも考えてなかったな。ってかそもそもこの世界、サザエさん方式で歳とらないんじゃなかったっけ。じゃあ進路とか関係なくね?

と、至極もっとも、かつこの物語のテーマを根本から否定する管理人泣かせな思考をめぐらせた。

「銀さ…じゃねーや銀八先生!!」

そう叫び手を挙げたのは先程まで銀八にくっついて離れなかったはた迷惑なメガネっこ、さっちゃんこと猿飛あやめであった。あ、ちなみに今はちゃんと自分の席に着いてるよ、さっちゃん。

「私の夢を聞いて下さい!」

「夢っつーか進路なんだけどな、今聞いてんのは。まあ言ってみろ」

「ちょっと長いので中盤から話しますね」

長い?夢を語るのにそんなに時間がかかるのか?そんなことを思うもさっちゃんの話が始まってしまったので、新八はおとなしく聞くことにした。

「これは私たちが結婚して三ヶ月がたったある日のことだった。『あやめ、ちょっと…』そう言って銀さんは私を呼び…」

「ちょっと待てちょっと待て…。お前それ、夢っつーか」

すぐに不穏な空気を察知し、やめさせる銀八。それに対するさっちゃんの説明はやはりというか、

「夢小説です。夫婦設定で銀さんが旦那様、ヒロインの名前はあやめで変更不可なの。どうでしょうか」

「いや、どうでしょうかじゃねーよ。何そのお前しか得しない妄想の産物」

心底迷惑そうな表情を浮かべる銀八に、何故か頬を赤らめ嬉しそうにするさっちゃん。

「てか、名前変更不可の時点で夢小説じゃないですよね。ただの『さっちゃんさんの夢』の小説ですよね」

そう銀八に続きつっこんだ新八に、まるでさっきまでの無駄に乙女な顔がウソだったかのような冷めた表情で言い放つさっちゃん。

「黙れメガネ死ね」

「いやだからなんで僕にはSなんだよ!」

「先生!私の夢も聞いて欲しいネ!」

そう言うと神楽は机の中から酢昆布を取り出し、頭の上に掲げるようにして言った。

「お嫁さんになることアル!」

「いや、発言が行動に伴って無さ過ぎるだろ。なんの脈絡があったんだそれ」

「酢昆布のお嫁さんになるアル」

「誰かー、こいつに最寄りの精神科を教えてやれー」

自分の受け持つ生徒に対し非情にも病院送りを宣告する銀八。

「先生ーソレナライイ病院ヲ紹介スルンデ紹介料トシテ1000万寄越セヨコルァ」

「なんで最後ケンカ腰なんだよ!ふざけんな誰が払うか!」

「先生ー、土方さんが将来ネバーランドで働きたいって言ってるんですがどうしてあげればいいでしょうかー」

「そうかー、行かせてやれー」

「行かねーよ!!実在しねーよネバーランド!!何勝手なこと言ってんだ総悟ォォォォ!!」

「九ちゃんは何になるの?」

「若はゴスロリメイド喫茶、いやナースとかも捨てがた…ゴフォァ!!!」

「お前は首から上だけになりたいようだな…」

「エリザベス、お前は大人になったら何になりたいんだ?」

「いやそいつ、大人になったらっつーか大人だからね。おっさんだからね」

「おっさんじゃない、エリザベスだ」

『うっせんだよグラサンが喋ってんじゃねーよ』

「ほらみろ!!今なんか不気味なおっさんの声がこの着ぐるみから聞こえただろうが!!」

「何を言ってるんだ貴様!エリザベスを愚弄すると許さんぞ!!」

「うわ、落ち着けヅラっち!騙されてんだってあんた!」

「お妙さぁぁぁん!!俺はもちろん貴方専用のボディーガードになってハンドバックのように常にそばに…」

「あら、サンドバッグになりたいんですか。凄いですね。やっぱり野生のゴリラは頑丈なのね」

「いやサンドバッグじゃなくてハンドバッ…グフォォォォ!!」

「あらやだ気持ち悪いわこのサンドバッグ。すいませーん返品お願いしますぅ」

「チャイナぁ、てめーは何になるんでぃ」

「あん?てめーには関係ないアル、クソサドが。そういうお前は何になるネ」

「俺かィ?俺ァとりあえず土方さんを殺ってからお前を完膚無きまでに叩きのめしてやらぁ」

「はん!そりゃ夢が叶うことは到底無さそうアルな!夢のまた夢ってやつアル」

「ほーう、言うじゃねーか。なんなら今ここで決着つけてやってもいいんだぜクソ女ァ」

「上等アル、表出ろクソガキィ!」

「銀さぁぁぁん!!私の話を聞いて!!あれ無視なの!?放置プレイなのぉ!?」

「エリザベスから時折加齢臭がするとか断じて認めんぞ俺はぁぁぁぁ!!」

「気付いてんじゃんもう!!」

「ギャッファァァァァ!!」

「近藤さァァァァん!!何してんだアンタァァ!!」

「死ねクソ女ァァァァァ!!」

「お前が死ねクソガキィィィィィ!!」

ぎゃーー!!うぉー!!ドゴーン!!銀さぁーん!!ほしぃーのー!!





キーンコーンカーンコーン


例の如く収集のつかなくなった3Zの教室で、一人静かに立ち上がり呟く。

「君らとはやってられんわ。
…と、僕は思いました。山崎退」

「僕のポジション!!!」



(終わり)

ハイ、グダグダ〜。
いいよもう。最後の方なんか地の文めんどくなって省いたからね←

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