IS(インフィニット・ストラトス)
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____シャラン家
side フェルト
シャランに思いを告げて数日が過ぎた
私はテレビを見て驚いた。今テレビでは、「世界で唯一ISを使える男」が話題になっている。ニュースで顔写真を見たときには驚いた。
この人、シャランが依頼で助けた人物だったから。実際は織斑一夏よりシャランが先に使えるのだから2番目だ。
『フェルト』
私がニュースを見ていると、シャランが声をかけてきた。
「シャラン、どうしたの?」
『それが……………IS学園へ入学する事になった』
「えっ!? なんで!?」
『今ニュースで話題になっている織斑一夏を守って欲しいって束さんから電話が……』
「そ、それで?」
『守ってくれる代わりに、報酬を送られてきた』
「何を送られてきたの?」
『ISのコアを送られてきた……3つ』
「3つ!? それって…」
『467機以降のコア』
つまり、現存するコアは467機から450機になったっていう事ね
「そのコアはどうするの?」
『今は使わない』
「そうなんだ」
なんだ……私の専用機を作ってくれると思ったのに……
『そんな顔しないで。フェルトの専用機はもうすぐ完成するから』
………えっ!?
「い、今、何て言ったの?」
『ん?フェルトの専用機がもうすぐ完成するって言ったんだけど?』
「それ……私、知らないんだけど!?」
『内緒で作っていたから。それに量産型じゃフェルトには合わない』
「そうなんだ、ありがとう」
私の専用機かぁ……どんなのだろう
『それとフェルトには悪いけど、ここに残ってもらうから』
「えっ……なんでよ!?」
『ここに残って亡国機業とドイツの動きを教えて欲しいんだ。あと、専用機の訓練をやってね。訓練メニューは考えてあるから』
「けど……」
納得がいかない…
『一学期の間だけだ。それにフェルトの専用機はまだ見せるわけにはいかない』
「それもそうだけど……一学期が終わったらどうするの?」
『二学期にIS学園へ転入してもらう』
「……わかった。けど、たまには戻ってきてね」
仕方ないかな……
『わかってるよ』
「それと、IS学園は女子ばっかりだからね?わかってるよね?」
シャラン……カッコイイからモテそうだな
『うん』
「でも……もしもの時は連れて来てね?」
『わ、わかった』
これで何とか大丈夫……だろう
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side シャラン
IS学園の入学式前日になった。織斑千冬には連絡を入れ、到着時間を教えといた。
フェルトの専用機は無事完成し、フェルトに渡すとお喜びした。
俺は荷物をまとめ、黒いローブを被りいつでも行ける―――――――のだが、問題が発生した。
その問題は
「シャラン〜行かないで〜」「私も行く〜」
とフェルトが俺のローブを掴んだまま駄々を捏ねてなかなか離してくれない。困った。
フェルトの顔を見ると、捨てられた猫のような顔をして罪悪感を感じた。
『フェルト……』
「シャラン」
フェルトの名前を呼ぶと、フェルトはぎゅっと抱き締めてきた。
『フェルト、そろそろ行かなきゃ……』
「わかってる。けど、シャランがいなくなると寂しくて………」
フェルトが俺の胸に顔を埋めた。泣いているのだろうか…仕方ない
『フェルト……顔を向けて?』
「……」
フェルトが涙目ながらも、顔を向けて目と目が合った。
「シャラ『ちゅっ』ん」
フェルトの唇にキスをして
『今はこれで許して?』
「ぅ、ぅん///」
フェルトがゆっくりとローブを離していく。
『何かあったら連絡してね?』
「わかってるよ」
『行ってくるね、フェルト』
「いってらっしゃい、シャラン」
俺は専用機を展開しIS学園へ向け飛びたった。
side フェルト
シャランの姿が見えなくなった。正直一緒に行きたかったなぁ。
けど、シャランにもらった専用機の事もあるし、それに……亡国機業とドイツの行動もある。やる事がいっぱいあるなぁ―
とりあえず、シャランに貰った専用機のスペックと武装を確認しなきゃ……大変だな