テニスの王子様

□どうぶつ占い
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「明日って晴れるんかな?」

その言葉を聞いて、すぐに俺は反応する。

「晴れるっすよ」

「……おー、ありがとさん」

ユウジ先輩は俺に顔を向けず、興味なさそうに返事。

何にしても、俺に顔を向けることはない。

先輩が言うことには、何でも答えるのに上の空。

「先輩は何が知りたいんすか…」

無意識に呟いた言葉を謙也先輩に聞かれ、ごちゃごちゃ言ってきてさらに気持ちが沈んだ。


*


「あら、ユウくんと光、占いだと、愛称最悪ね。」



占いとか、信じないタイプだけど、こういうのって意外と落ち込むな…。

小春先輩が読んでいる雑誌を見ると算命学について、と書いてあった。

算命学ってなんや、と思ったが相性が悪いのは確かだ。

「財前!落ち込むことないで!わいがユウジとの相性、星座占いで調べてやるで!」

「…………。」

いらん世話やねん。

金太郎には似合わない雑誌をペラペラめくり、確認する。

「ざ、財前って8月生まれ……?」

「ちゃう、7月生まれや。」

「あかん、相性最悪や……」

またか。

俺より、悲しそうな顔をする金太郎。

それを見て白石部長が手にカードを持って椅子に座る。

「財前、今、俺タロット占いにハマってんねん。占ってやるわ。」

部長のニコニコスマイルが今日は痛い。

どうして、皆必死なんや。

「おー、白石のタロット占い、良く当たるんやで!」

謙也先輩のフォロー。

どうしてこんな展開になったんやっけ。

*

「結局、算命学も占星術もタロット占いも相性最悪って…呪いみたいね。」

「別に良いっすよ、俺、そう言うの気にしてませんから。」

嘘。

「すまんなぁ。」

カードをかき集めながら、白石部長は申し訳なさそうにする。

そんな顔されても、どうしろと。

「いやー!トイレ、なんか混んでたで!参った、参った!」

噂をすれば。

威勢良く、部室のドアがあき、ユウジ先輩が入ってくる。

しかし、その場は静まりかえり、ユウジ先輩を皆、見つめる。

「え、何この空気、俺、なんかした!?」

「はぁー、あんたってやつは!」

「え、俺、小春になんかした?すまん!」

ユウジ先輩は小春に抱きつき謝りこむ。

普通は俺に抱きつくところやけどな。

相性最悪。

恋愛困難。

気分最悪。

「………アホくさ」
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