深緑の薔薇
□哀しみの内に眠るものは 第2章 「目覚め」
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「…さ…きて…ん」
『ん…?』
誰かが私を呼んでるの?
「〇…さ…〇〇さん!起きて下さい!」
この声…。
「早く起きないとキスしますよ?」
ガバッ。
「…そんなに嫌なんですか」
『…大尉?…なぜここに』「おや?私がいてはいけない理由でも?」
『ない…ですけど』
「なら良いじゃないですか♪」
良いのか…?
『…で?私に何か用でも?まさか…私が観測れないから、何処かに術式がかけられているのではと思い、探っている…なんて事はないですよね?』
「へぇ…さすが鋭いねぇ。さすが蒼の継承者ってとこか?」
『私は全ての確率事象を見ています。解るのは当たり前でしょう』