少女の瓶
□1.単細胞に捕まった
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赤「名前」
『はあい』
赤「何だそのだらしない返事は」
私の返事にイラッと来たのかいつもそっぽ向いてる赤司君が振り返った。
『あ いや… 何?』
不機嫌そうな赤司君を気にしていないかのように、用件を聞く。
赤「…」
ええ
無言か。
そうか無言か。
『ごめんなさい何でしょうか』
一応謝って言い直す。
すると赤司君が「はぁ」と溜め息を吐き、イスから立ち上がって教室を出ていった。
これはついてこいという事かな。
ちょこちょこと控えめについていくと、誰かに腕を掴まれ後ろに引っ張られた。
『うわぁっ!?!?』
びっくりして顔を上げたらそこには顔黒青短髪。
『青峰君…』
青「よぉ、暇そうだな」
そう言って腰に腕を回され膝の上に座らされた。
『あ…あの…』
青「あ?」
やばいやばいやばい。
何がやばいって赤司君がやばい。
見つかったら殺される。
青峰君じゃなくて私が。
私がついてきてないのに気付く
↓
戻って見に来る
↓
私が膝の上に座ってる
↓
殺す(もはや青峰君は目に入ってない)
的なやつ。
『やだやだ絶対やだ!!』
逃れようとじたばたする。
青「スカート捲れんぞ」
『ぎゃあ!!』
女の子じゃない声出してスカートを抑える。
青「あと動くとケツと太股の感触が」
『ケツとか言うなあほ!!』
あ 私も言っちゃった☆
じゃなくて!
『やばいってほんとまじで離して!!』
あ いやでも殺される気覚悟で待ってれば解放されるぞ。
よし。
青「何だ? 急に大人しくなったな」
うるせー黙れ赤司君が来たらお前とおさらばだ。
青「名字?」
うるさいなあ女好きめ。
青「何でもしていいってことか」
お前の頭はどうなってるんだ単細胞生物め。
耳に息が掛かって思わず体がびくんってなった。
待て待て。
私は痴女か。
ドM女か。
『やめい!! 離せ変態!!』
真っ昼間なのに青峰君はスイッチが入ったようで。
耳を噛まれた。
『あっ…』
あっ… ってなんぞ。キモい私。
ちょっと待ってマジで頭ぼやぼやする。
『青峰く…んっ… 待って…っ』
青「無理」
そう言って耳を甘噛みしたあと舐められ、呼吸するたび吹き掛けられる息にもいちいち反応してしまって。
あああ。
生徒が。
皆が見てるから。
見せ物になってるから。
青峰君の手が制服に入ろうとした時、私は気付いた。
赤司君が来ない。
『あっ…赤司君!?!?』
青「うおっ!?」
咄嗟の馬鹿力と油断していた青峰君とで体が離れ、赤司君の行った方へ猛ダッシュした。
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