短編
□お揃いのペンダント
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今日は大好きなりんごちゃんとクリスマスにお出かけです。
雪も降り、ホワイトクリスマスになっていてりんごちゃんと手を恋人繋ぎをしながら一緒に歩いてデートをしています。
りんごちゃんの服装はいつもの制服と違い、コートを着ながらスカートなのでとても可愛らしい格好です。
『りんごちゃん、今日はとっても可愛いね!』
「そっそんなこと無いよ!!……すみれちゃんの方がもっと可愛いよ…」
顔を赤く染めながら私を褒めてくれるりんごちゃんは可愛くて仕方がない。
思わず顔が、にやけてしまう。
そんな風ににやけているとりんごちゃんの視線がとあるお店に止まった。
『あそこのお店寄る?』
「え、あ…行っていい?」
『うん、もちろんだよ、りんごちゃんが行きたい所は私も行きたいもの!!』
ありがとう、と私にお礼を言ったりんごちゃんは私の手をいつもより僅かばかり強い力で私を引っ張ってお店に入った。
「可愛いお店…アクセサリーが多いみたいだね」
『うん、作りの割にはかなり値段が安いなぁ…いいお店だね!!』
「あ、ねぇすみれちゃん、これ可愛いと思わない?」
りんごちゃんが見つけたのは林檎の形をしたペンダント。
林檎の部分はシルバーで出来ていて、葉の部分は緑色の絵の具にラメが入っているような色で塗られている。
一番目立つのは林檎の左上にあるスワロフスキーで様々な色の種類がある。
『可愛い…!ねぇ、このスワロフスキーの色、いっぱいあるじゃない。りんごちゃんと私でお互いのイメージカラーでお揃いにしない?』
「うん!じゃあ、先に決めるからちょっと待っててね…」
そう言ったりんごちゃんは私に背を向けてペンダントを見ている。
どんな色になるのかなー…。
『りーんごちゃん、もういいかな?』
「うん、じゃあ今度はすみれちゃんの番だね!!」『はーい、りんごちゃんの色を探してくるね!!』
やっぱり…りんごちゃんは赤だよね、皆を照らすような…太陽みたいな人だし。
あと、赤く染めながら私を上目遣いしてくると可愛い。
「あ、すみれちゃん、見つけられた?」
『もちろんさ!りんごちゃんにぴったりな色をね!!』
「じゃあせーので出そうか」
『「せーのっ!」』
私が出したのはもちろん赤色。対してりんごちゃんが出したのは黄色。
『おー?私のイメージカラーは黄色いんだ?』
「すみれちゃんは色んな風に変わるから…喜怒哀楽が激しいけど…月みたいに色んな形に変わっていくから黄色にしたの」
『私のりんごちゃんのイメージは赤色だったの。りんごちゃんは太陽みたいな感じで、皆を包み込むから』
りんごちゃんと私はどちらともなく笑った。
(あなたが大好きです。)
(ずっと、これからも)