短編
□窓辺にいた貴方
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雪が降る真夜中。
布団に潜り込み、楽しかった友達とのクリスマスパーティーを思い出す。
クルークやアミティ、シグにラフィーナ…それにレムレスとフェーリと楽しく騒いでいた。
また来年も一緒にクリスマスパーティーをしようねと話したり楽しかった。
しかし、今日本当に会いたかったのはあやクルだったのだが、あやクルは普段夜にしか出てこない。
そんなことを考えていたら眠る気にもならず、窓から外を眺めていると屋根の上をあやクルがジャンプしながらやってくるではないか。
「まだ寝ていなかったのか、すみれ」
『あやクル……?何で来たの?』
屋根を伝って私の部屋の窓に腰掛けるあやクル。
「…すみれに会いたかったからだ」
『明日でも良かったんじゃないの?』
そんな風に言った私に溜め息をつきながら呆れたような眼差しで私を見る。
「クリスマスとやらは恋人と過ごすと聞いたのだ」
そう言ったあやクルは私を抱きしめ、額にキスをした。
(すみれ、好きだ)
(私も…あやクルの事、好き)