短編

□好き、なんて言えない。
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好き、

『嫌味なぼっちゃんなんて嫌い!!』

…好き、

『どうせならシグとかの方が優しくて好き!』

違う、私が好きなのは──……クルーク、なの。
なんて言えたらどんなに嬉しいかな。


「そんなの聞いてない!!今はボクが話してただろ!?」
『クルークの話を聞く価値なんて無いわよ!』
「なんだと!?すみれの癖に」


顔を付き合わせればいつもケンカばかり。…素直になりたいのに…。
すきって伝えたいのに…。


『だいたいクルークが嫌味なやつだからいけないのよ!!』
「すみれこそ自分の事を棚にあげてよくそんな事が言えるね!!」
「……ふっふたりとも!ケンカは良くないよ!!」


……今回はアミティが止めに入ってくれたおかげでぷよ勝負まで発展しなかった。


『アミティ…うん、今回はアミティに免じて終わりにしよう…クルーク、』
「なんだい…」
『べーっだ!!』
「すみれ!おい!待て!!」


私は全力失踪をしてクルークの前から走り去った。





(私の思いは)
(私が素直になってから)

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