短編

□一目見た時から君がずっと好きでした。
1ページ/2ページ

『あやクル!!今日も可愛いね!』
「貴様の口を塞いでやろうか?」
『えっ!そんな大胆過ぎるよ…キスだなんて!!』
「ほざけ!!貴様の耳はいかれているようだな…放っておこう」
『え、放置プレイ?……それだけは勘弁してぇ!!』


調子に乗りすぎたのか、あやクルが相手にしてくれなくなってしまった。これはキツイ。


『あやクル!!本当にごめん!ただ思った事を言っただけなんだよ』
「すみれ…貴様は私を怒らせたいのか?」
『いや、本当に可愛いと思った事を…』
「それ以上言ってみろ。ゼロ距離でハイドレンジアを喰らわせてやる」
『むしろ本望です』


あやクルに殺されても大丈夫。むしろご褒美ですけどね!!とか叫んだらあやクルが深い、本当に深いため息をついた。


「病院行ってこい。そして帰って来るな」
『え、ちょっと辛辣過ぎない?』
「当然の処置だ」
『けどさ、これは医者じゃ治せないよ』
「あぁ、馬鹿につける薬は無いという訳だな」
『違うよ!これは恋の病だもん。あやクルじゃないとこれをどうにかするのは出来ない』


これは事実だ。ま、恋を愛に変えるだけだけど、これにはあやクルと結ばれないと叶わない。


「……私にどうしろと?」
『結婚してください!というかお嫁に来てください!!』
「必要な過程を吹っ飛ばすな!!」
『え、じゃあ、必要な過程をちゃんと踏めば良いの!?』
「……考えてやらん事も無い」


そう小さな声で呟いたあやクルの耳は赤く染まっていた。デレた!あやクルがデレたよ!!
過程を踏めば、良いんだね。なら……


『結婚を前提にお付き合いしてください!』
「……検討しておいてやる」



ツンデレなあやクル可愛い。検討って事はもう良いよね。あやクルったら嫌な事は即答で断るんだから、これは期待して良いんだね!!もう!あやクル可愛い!!




(…一晩考えて、すみれとなら……)
(え、何この可愛い生物!!)
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ