BOOK1
□灰色は想う
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死神か…
あいつらほど憎む相手はいねぇな…
桃は、自身の過去を振り返り、想う。
ムルサや、他のメンバーが何を思って死神を敵対視しているかは、知らない。
だが、少なくとも自分は、死神のことを憎んでいる。
おそらく、他のメンバーもそうなのだろう。
『死神』という単語が出てきたとき、皆の目に浮かんだのは、決して死神を好ましく思っているような者の目ではなかった。
「おい、ガリ。」
「だから、ガリエラっだつーの……で、なんだよ?」
「お前、死神のこと、どう思ってる?」