BOOK1
□黒は高らかに咆える
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一番隊。
ここは、護廷十三隊隊長、山本元柳齋重國が隊長を務める。
従って、隊首会をはじめとした重要な会議・儀式は一番隊で行われることが多い。
今回の隊首会は定期的に行われるものではなく、地獄蝶によって呼び出された急なもの。
だが、心配することはない。
急な隊首会など、よくあることなのだから。
綾瀬川弓親はそう考えていた。
本来なら、第五席である彼は隊首会には出席しない。
だが、今回は「各隊の隊長、副隊長、及び、日番谷先遣隊」が呼び出された。
つまり、自分も。
その事が原因ではないと言えば嘘になるが、彼は得体のしれない不安を感じていた。
その不安が何なのかは、彼にも分からない。
ただ、何となく悪い予感がする。