【BL】家庭教師×生徒

□出張教師
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母『それじゃ、私とお父さんはあっち行くから健介先生と峻は好きなところ行ってていいわよ』


「わかりました。
それではそれぞれ旅館に行くということでよろしいでしょうか?」



なぜ、俺の家族旅行に健介がいるのか
理由は簡単だ

母さんが健介を呼んだから

ただ、それだけ


一応健介には手を出すなと念を押したが健介が大人しくするとは思えない


健介のやろう猫被りやがって…



『でも母さん、わざわざ別行動じゃなくても…』


母『わかった?』



母の威圧には勝てない



「じゃあ行こうか峻くん」


『あ、ああ…』


母『敬語』


『はい…』


母『じゃあ健介先生、峻をよろしくお願いしますね』


「はい。
では、旅館で」



そう言い、2つのグループはそれぞれ反対方向に歩いて行く



「んー
どこ行きたい?」


『どこでも』


「ああ、俺と一緒ならどこでもいいみたいな」


『違うわ馬鹿!』



ケラケラと笑う健介


「とりあえず昼でも食うか」


『あぁ…
…!!
俺、あそこがいい!』


「え?」



峻が目を輝かせて指をさした先はいつか雑誌で見た特大パフェの店



『パフェ!あのパフェ食べる!』


「お前…それじゃ昼飯になんねぇだろうが…」


『やだ!あれがいい!』



子供のようにはしゃぐ峻の頼みを断るほど俺は鬼ではない



「わかったよ…」


『早く!早く!』



峻は既に店の前に立っており、健介に手招きをする



店員「いらっしゃいませー!」



自動ドアを通り、席に案内される



店員「ご注文はお決まりでしょうか?」


『健介!』


「特大パフェひとつ…」



実は健介は甘いものが苦手


別に嫌いって訳じゃない…ただ、得意じゃないだけだ…



店員「ちょっとぉ…あの席の人格好良くない…!?」


奥から女性店員のコソコソ話が聞こえてくる

どうやら健介に気があるようだった



『…』



その事に不満を隠せない峻

健介は慣れているのか微動だにしない



「…」



〜健介side〜

なんだ峻のやつ…嫉妬してんのか?


もっと嫉妬させてみたくなった健介



「なぁ、峻」


『!
な、なに…!?』



なんでコイツこんなに慌ててんだよ



「今の店員、かわいくね?」



心にも無いことを言ってみる
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