過去夢A
□蜜
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「……君、すごく感じやすいんですね」
カナトはそのままユイの滑らかな肌の感触を確かめるように、ナイフで内ももをなぞる。
「欲望に従順な子は嫌いじゃないです」
刺さるか刺さらないかの微妙な力で、下から上へ刃がユイの身体を滑っていった。
『……っ……あ』
尖った刃先がいつ自分の足を貫くのか、突き刺す痛みが一体いつやって来るのか
ユイは恐ろしさに声もうまく出ない。
そしてカナトはユイの一番柔らかい部分を探り当てると、ナイフを持つ手にグッと力をこめた。
『あっ……、や……め……』
全身がガタガタと震え、汗が噴き出す。
今にも泣きだしそうなユイの耳元にカナトは唇を寄せ、なだめる様に囁いた。
「ふふ、刺されるかと思った?そんなことしたら、極上の血が無駄に流れますからね。それに僕は、君の痛がることはしません」
カナトは涙を滲ませるユイの顔の横に、一旦ナイフを置いた。
「……ふっ……ん……チュ……」
『……ぁ……ふ……』
そして耳たぶを甘噛みをしながら両手をユイの膝に置き
ビクビクと快感に酔いそうになっていたユイの両足をゆっくりと左右に開かせる。
『なっ……何するの……?』
酷く羞恥を覚える格好に、必死に足を閉じようと力を込めるユイ。
「何するかって……決まってるじゃないですか」
しかしカナトが再びナイフを手に取り、鋭い刃をユイの太ももに押し当てると、抵抗する力は抜けてしまった。
「……気持ちいいこと」
“シュッ”
そして滑らかな肌の上で、ナイフが引き抜かれた。
『ッ!』
強くも弱くもない、絶妙な力加減だった。
『……ひっ……』
カナトがナイフを滑らせた瞬間、ユイの太ももには一本の細い筋が浮かんだ。
その後、筋上にじんわりと赤い血が滲んでくる。