過去夢@

□白夜光 07
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「……契約成立ですね。では、服を脱いでそこへ寝てください」

レイジさんはベッドを指差し、冷静に言った

『へ?ふ、服を!?無理です!!』

そんな恥ずかしいこと、できるわけない!

「何も素っ裸になれと言っているのではありませんよ。あなただってシャツが汚れるのは嫌でしょう?上だけ脱げばいいのです」

『う……』

「私は別に、やめても構いませんが?」

レイジさんがめんどくさそうに言う

『…いや、やります』

やっぱりレイジさんの情報は凄く欲しい

もしかしたらここで疑問が全て解決するかもしれないから


私は覚悟を決めて、シャツのボタンに手をかけた

レイジさんは表情一つ変えずにこちらをじっと見ている

(脱ぐときくらい、向こうを向いてくれたっていいのに!)

いつも礼儀だとか淑女だとか言ってるくせに…女だと思われていなのかな?

シャツを脱いで、上は下着一枚になると、おずおずとレイジさんのベッドへ乗り、仰向けになった

『ど…どうぞ…』

レイジさんは私を見下ろしながら


ゆっくりと上にのしかかってきた



私は下着一枚なのに、レイジさんはいつものようにキチンと着込んでいる

自分だけがすごくはしたない様な気がして、レイジさんの顔がまともに見れない

(せめて…もう少し大人っぽい下着にすればよかったかな)

レイジさんはそんなこと気にもとめない様子で

「では…早速」

ごく自然な形でメガネを外した

(あ…メガネ外すと雰囲気変わるな)

モデルさんみたいな、キレイな顔

『あの…レイジさん』

「何です?」

その顔でまじまじと見つめられると、ドキッとする

『キスする時も…こうやってメガネ外すんですか?』

「………」

(しまった!!何てことを!!)

最近思ったことがすぐ口に出てしまっていけない

『あ…えと…すいません!…邪魔なら、こ、コンタクトとかにしないのかなって…』

必死に話題をそらそうとしたけれど、うまくいかない

「………時と場合によりますね」

『え?』

レイジさんはそのまま真っ直ぐ私の目を見ながら答えた

こういう話題、絶対嫌がると思ったのに、意外だ

でも「場合による」ってことは、ムード次第ってこと?

メガネ外す余裕もないくらい、夢中でキスする事もあるのかな

ちょっと意外な一面が見られた気がした
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