過去御礼SS

□お兄ちゃんpart4 (前編)
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・・・月に一度の晩餐会・・・


スバル「……ライト、そのソースとってくれ」

ライト「…………」

スバル「……おいっ!無視してんじゃねえよ」

ライト「呼び方違うでしょ」

スバル「あ?」

ライト「ボクはスバルの“おにーちゃん”でしょ!」

シュウ・レイジ「……?」

スバル「チッ、またか……。んなこと言ってられっかよ。おいアヤト」

アヤト「……あ・に・き」

スバル「じゃあカナ……」

カナト「ねぇテディ、正しく呼んでくれない奴なんて、相手にしたくないよね?」


スバル「クソッ!わかったよソースくらい自分で取る!」

  **   **   **

レイジ「騒々しいですよあなた達。さっきから一体何のマネですか?」

ライト「スバルが僕らのうちの誰を“お兄ちゃん”って呼ぶかって話だよ」

レイジ「はぁ……また下らない遊びを……」

アヤト「遊びじゃねえ!スバルに兄貴って呼ばれることはつまり、逆巻家のナンバー1として認められるってことになるんだ!」

スバル「何でそういう事になんだよ……」

ライト「ふん、ボクはナンバー1とか興味ないけど、スバルのお兄ちゃんの座は渡さないよっ!」

カナト「……僕だけお兄ちゃんって呼ばれないのは嫌です。そんなの……っ……ひどい……」


シュウ「あぁうるさい。……おいスバル、面倒だからさっさと呼んでやれよ」

スバル「んなこと言ったって……今更さらそんな呼び方できっかよ」

レイジ「どうしてそこまで頑なに拒否するのですか?」

カナト「スバルは……僕たちの背が……自分より低いから……呼びたくないって言うんです……グスッ……」(お兄ちゃんpart2参照)

スバル「いや、それはあの時とっさに出た言い訳で……」

レイジ「ほう……」

ライト「そういえばスバル。シュウとレイジは君より身長高いんだから“お兄ちゃん”って呼べるんだよね?」

スバル「は、はぁっ!?だからそういう問題じゃ……」

アヤト「年齢的に言ったらシュウか」

レイジ「………!」

シュウ「……まぁ、そういうことになるな」

カナト「シュウ、案外乗り気ですね」

レイジ「……待ちなさい」

アヤト「レイジ、何だよ」

レイジ「私を差し置いてこの穀潰しが“お兄ちゃん”ですって!?ハッ!聞いて呆れますよ」

スバル「…………」


レイジ「聞くところによるとスバルの“お兄ちゃん基準”は身長なのでしょう?それならシュウより3センチ長身のこの私こそが“お兄ちゃん”と呼ばれるのにふさわしいはずです!」

スバル「なんだよ俺の“お兄ちゃん基準”って……」

シュウ「……つか何でお前が俺の身長知ってんだ」

ライト「んふ、よく分からないけど面白くなってきたねぇ♪」


レイジ「……決めました」

カナト「何をですか」

レイジ「……今日からスバルだけでなくあなた達全員、私を“お兄ちゃん”とお呼びなさい」

アヤト「はあっ!?」

カナト「何を言い出すんですかシチサン眼鏡じじい」

ライト「僕らはスバルのお兄ちゃんになりたいだけなのに、どうしてそうなっちゃうのさ!?」

レイジ「だいたい、あなた達は常日頃から年長者に対する敬意に欠けています。しまいにはこの私に向かってジジイなど……」

カナト「年齢関係なく、頭固いレイジはおじさんですから仕方ないです」

スバル「そうだそうだっ!!(……ん?俺はこいつらの味方でいいのか?)」

シュウ「……(早く終わらねーかな)」



【つづく】

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