過去夢@
□白夜光 07
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「ユイさんあなた、ライトの事を色々と聞いて回っているようですね」
レイジさんの部屋を訪れた私は、唐突な言葉に驚きを隠せなかった
『え…どうしてそれを?』
「ここ最近のあなたを見ていれば大体わかります」
(私ってそんなに分かりやすいかな?)
『えと…もしかしてライトにも気づかれてる…とか?』
「さすがに、ユイさんが走り回っているのが自分の為だとは気づいていないでしょうね。」
「だから学校であなたにあんな事をしていたのでは?」
『ちょっ!!なぜそれを!?』
誰もいない教室でライトに腕を吸われていたのを思い出してしまった
(まさか見られてた?)
「あの日あなたは私達と一緒に帰る時間になっても来ないで、遅くにライトと2人で帰って来た。しかも顔を真っ赤にして。ある程度の想像はつきますよ」
(…なんだ、見られてはなかったのか、よかったあ〜)
確かにあの日は屋敷に帰っても顔の火照りが治まらなかった
『そ、そうですか…。あの、とりあえずライトには内緒の方向で…』
「心配しなくとも、気づかれることはないでしょう。あの子は今、ほとんど周りが見えてませんから」
『え、そうなんですか?』
吸血の時以外は普通に見えたけどな…
「………。一体誰の所為だと思ってるんです?鈍感すぎるというのも憐れなものですね」
レイジさんは大きくため息をついた
鈍感……か、そうかも。
だからまだライトの事よく分かってあげられないんだろうな
『えっと、じゃあ早速レイジさんもライトの事教えてくれませんか?』
「……言っておきますが、私は先払いですよ」
『え?お、お金…ですか?』
「そんなわけないでしょう。これまでユイさんがスバルやカナトに、情報の代価として捧げてきたものです」
『あ…え、えと…血…ですか?』
「ええ、そうです。さすがのあなたもそこまで鈍感ではなかったようですね。で、どうするんですか?」
正直、血を吸われるのはすごく嫌だ
だけどレイジさんなら、かなり重要な情報を教えてくれそうなのも事実
『う…ええと…わ、わかりました』