第4章:いざイスカンダル!そして‥‥(イスカンダル救援作戦編)その2

□戦端再び
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  ――戦闘空母『ドメル』――

「‥‥タラン」
「は…?」

酷く冷えた声を発したデスラーに、背筋が冷える思いをしながらタランが応える。

「母なる星を傷付け、崩壊を招いた元凶がわかった。‥‥奴らの大罪を裁かねばならない。全艦戦闘配備!艦載機発進!‥‥古代達には手出し無用と伝えろ」
「!‥‥はっ!!」

デスラーの命令一下、ガミラス艦隊は母星の仇を討つべく動き始めた。


  ――『ヤマト』――

「ガミラス艦隊に動きあり!‥‥三段空母から艦載機が発進していますっ!!」
「何をする気だ!?デスラー!」

太田が驚いた声を上げ、古代もデスラーの意図を訝った。

「デスラーより入電!地球軍は手出し無用、との事です!」
「“こけし”から艦載機多数が発進してきます!」

相原と雪から続けざまに報告が入る。

スクリーンを見ると、例のこけしから多数の艦載機がわらわらとばかりに出てきた。

「古代、デスラーは俺達にイスカンダルに向かえと言ってるんじゃないのか?」
島がデスラーの意図を推し量るかのような意見を出す。
古代も合点がいった表情を浮かべた時、『白根』から一報が舞い込む。

「『白根』より発光信号!『全艦“まざーたうん”ニ向カウ、艦載機発進セヨ』です!」
「よし!」

考えた事は同じようだ。
古代は戦闘指揮席から立ち上がった。

「戦隊第2戦速で前進!‥‥山本、コスモタイガー発進!‥‥佐渡先生、受け入れ準備をお願いします!」『了解!待ちかねたぜ!!』『合点じゃ!』

コスモタイガーはさっき確認した艦載機が万一こちらに向かってきた時に対応するもの。

佐渡には、守達が乗艦したらすぐメディカルチェックをしてもらわねばならない。
特にスターシャとサーシャはイスカンダル星以外の環境に触れたことがない。メディカルチェックの結果によっては『ヤマト』の一角をイスカンダルの気候に近い環境に調整しなければならないからだ。

その間にも、『水無瀬』『ヤマト』『白根』は艦首をイスカンダルに向けて前進し、『ヤマト』からは山本率いるコスモタイガー隊、『白根』からはタイガーアイ偵察攻撃機が発進し始めた。

しかし‥‥。

「暗黒星団帝国軍機、こちらに接近してきます!」

雪の声に古代は舌打ちした。

「あの司令官、俺達も見逃す気はないんだな!左舷、対空戦闘用意!主砲・副砲は三式弾を装填!」
「了解!」

『白根』も主砲とパルスレーザーを左舷に指向し、装甲が薄い『水無瀬』は『ヤマト』の陰に入りつつ、主砲を左に向けた。
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