第4章:いざイスカンダル!そして‥‥(イスカンダル救援作戦編)その2
□通告
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――『白根』――
「我が隊直上10宇宙キロにワープアウト反応1!‥‥超大型ですっ!!」
「「!!?」」
三沢亜理沙の緊迫した声に、一同は思わず天井を仰ぐ。
「解析と進路を割り出せ!」
「やっています!」
松島が件の物体を解析するよう命じたが、三沢は既に着手していた。
「解析しました!‥‥全長1キロ以上、最大幅約400メートルのこけし形です!」
「超大型戦艦か!?」
「(同じ勢力の戦闘艦だとすれば、さっきの連中とはあまりにも違い過ぎるが‥‥)」
とはいえ、ガミラス軍の円盤型高速空母の例もあるから、断言はできない。
そんな事を考えている内に、そいつはゆっくりとイスカンダルの方向に向かった。
確かに頭でっかちな“こけし”のような形をしており、下部にはスラスターが5つ開口しており、噴炎が煌めいていた。
「艦長、あの物体から超重力反応が出ています!」
コンソールを操作しながら三沢が報告を続ける。
あれだけのサイズなら、何らかの防弾対策はしているだろう。
「ん!‥‥暫定的にあれを『こけし』と呼称する」
「わかりました!」
(えぇぇぇ!? 大事な事なのに、簡単に決めていいんですか?艦長!)
一言で初見の物体の呼称を決めてしまった艦長に三沢は内心でツッコんだが、副長以下の先輩クルーは元より、艦長に最も遠慮なく物言える『ヤマト』の真田技師長からも異議は出なかった。
‥‥緊迫した場面でも艦長にツッコむ三沢もしっかり“感染”していたのだが‥‥。
「『こけし』が立ち上がるぞ!」
スクリーンの中でそいつはゆっくりと直立していくのだが、松島が言うとおり、こけしが立ち上がるよう見える。
立ち上がった『こけし』は頭頂部を更に迫り上げていった。
そこが司令塔なのだろう。
「胴体部分に円型のゆるい盛り上がりが少なくとも3ヶ所あります」
「それが主砲か‥‥?」
冴子が呟く。
格納式なのだろうが、あれが主砲の蓋だとすればかなりの大口径だ。
まともに食らったらひとたまりもあるまい。
「「‥‥‥‥」」
『白根』艦橋が重苦しく沈黙した。
その直後だ。
「“こけし”から通信が入っています!」
「‥‥繋げ」
いよいよ(盗掘集団の)現場監督とご対面か‥‥。
冴子はスクリーンに視線を移した。
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