第4章:いざイスカンダル!そして‥‥(イスカンダル救援作戦編)その2
□三つ巴D
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――13TF――
『ヤマト』後部甲板上のカタパルトから勢いよくコスモゼロが打ち出され、艦底部の発艦口からは次々とコスモタイガーが飛び立って行った。
「コスモゼロ、コスモタイガー、全機発進しました!」
「敵艦隊との距離、18000!」
「敵艦隊先頭集団に照準固定!」
「了解!」
太田の報告に雪と南部、北野が応じる。
(さっきまでの戦闘は序の口に過ぎなかった。俺たちの真価が問われるのはこの戦闘だ‥‥)
戦闘指揮席の北野はさすがに緊張を隠せずにいる。
経験者の南部がついてくれているとはいえ、訓練と実戦は違うし、自分達の任務はイスカンダルにいるスターシャと古代 守を救うこと。
単に目の前の敵を排除すれば済むことではないのだ。
「全火器安全装置解除!」
そう思いながらもやるべき事はやる。
あとは号令一下で火蓋が切られる――。
――『白根』――
「距離、12000!」
「面舵12。本艦と『ヤマト』は敵先頭艦に照準!」
「面舵12、よーそろー!」
13TFの3艦が舳先を右に向けてすぐ、敵艦隊からのフェザービームが走り始めたが、まだ至近弾ではない。
「距離、10000!」
少しずつだが、敵からのビームが近づいてきた。そろそろ有効弾が出てくる。
「9600!」
「撃て!」
冴子はひとつ頷くや、『白根』『ヤマト』に砲撃を下令した。
『ヤマト』『白根』の主砲12門が轟然と火を噴く。
2艦が放った6つの光弾は敵艦隊の先頭を走る中型艦に突き刺さり、一拍置いて爆発四散させる。
「初弾命中!敵先頭艦の爆沈を確認しました」
「主砲撃ち方、続け!」
敵艦隊からの砲撃も近づいてくるが、『ヤマト』『白根』は続けざまに主砲を放ち、さらに1隻の中型艦を血祭りに挙げた。
「気を抜くな。あのグループは早めに潰すぞ」
「はい!」
冴子が言った「あのグループ」は、まだ2隻残っている中型艦と、その背後の大型艦だ。
他の艦が小型艦ばかりで、かつ敵に大きな乱れがない以上、あの大型艦が旗艦と見ていいだろう。
「『水無瀬』も有効射程に入りました!」
「撃て!!」
『ヤマト』『白根』に続き、『水無瀬』も続けざまに主砲を放った――。
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