第4章:いざイスカンダル!そして‥‥(イスカンダル救援作戦編)その2

□VS イスカンダリウム採掘船団A
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  ――『水無瀬』艦橋――

「伊歩、艦首上げ10!寄らば『ヤマト』の陰よ!!
‥‥戦術長、砲雷撃戦の準備できてる?」

「はい、艦長!」
「いつでも撃てますよ」

艦長のナーシャ・カルチェンコの指示と確認に、航海士の月読 伊歩と戦術長の篠田 巌が応える。

頷いたナーシャは立ち上がり、艦内一斉放送で訓示する。

「艦長より皆に。所属不明の船団はガミラス星崩壊の当事者の片割れの可能性大で、このまま戦闘になる可能性大です。

先日の白色彗星帝国残党とは違う相手ですが、決して恐れる必要はありません。
本艦は『白根』『ヤマト』に比べれば軽装甲でパンチ力も小さいですが、それを十分補えるスピードと手数があります。
新人の皆、訓練で教えられた事を忘れず事にあたりなさい。大丈夫、本艦は必ず生き残ります!」

艦のあちこちで、おう!という喚声が響く。

席につき直したナーシャは不敵な表情を崩さずにいたが、内心は些か異なっていた。

(イスカンダルに追い付くまでは戦闘はしたくなかったんだけど‥‥)

白色彗星帝国軍については否応なしにデータを得られたが、今回の相手がどのくらいの戦闘力を持っているかは全く予想がつかない。
明らかにわかるのは艦形の違いだ。
採掘船らしき艦船はともかく、戦闘艦は円盤形の主艦体と塔状の艦橋構造物。そして砲身付きの砲塔(バレル)を持っている。

(どのくらいの砲戦能力があるのかしらね‥‥)

ガミラス帝国軍や白色彗星帝国軍艦艇の主兵装だったフェザー砲に対し、地球防衛軍のショックカノン(陽電子衝撃砲)は射程と破壊力でかなり優位に立っていたが、あの円盤形艦艇に対してはどうだろうか?

回答は間もなく出る――。
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