機械オタク、魔法界に参上!

□7 材料の部屋
1ページ/1ページ

結局、俺はあの後、授業を受けず、自室に戻った。

あのめんどくさい飛行訓練の場面に出くわしたくないからだ。

もちろん、あの場面に出てドラコと敵対すれば楽にグリフィンドール生の信頼を得られるだろう。

しかし、それはそれで後のドラコの対応がめんどくさくなるから却下だ。

よって、行かないのが1番なのである!!

だいたい、どの学年も授業が終わったころ、俺は待ち合わせの場所へと出かけた。

双子とリーとの待ち合わせである。

場所はグリフィンドール寮の前だ。

スリザリン生には肩身が狭い……

なんでも、話し合いをするための隠し部屋に案内してくれるそうだ。

グリフィンドール寮の近くまで来ると、3人が待っているのが見えた。

「おーぃ!フレッド!ジョージ!リー!!」

俺がそう叫ぶと3人は俺に気づき、俺の所まで走ってきた。

「よっ!ちょっと遅かったな!!」

「そーか?一応予定通りに、出たんだか……」

「「「あぁ、遅かったなね!俺たち、1分も待った!!」」」

3人は息を揃えて言う。

「それは待ったに入らんだろーがっっ!!」

俺はそんな3人についついツッコんでしまった。

「「まぁ、それは置いといて……早速行きますか!!俺たち悪戯仕掛け人の部屋へ!!」」

「おう!!」

俺たちは、悪戯仕掛け人の部屋へと向かった。

その部屋の行き方は凝っているようで、一回外に出てから隠しボタンを押し、中に戻り、合言葉を答えてからやっと隠し扉が出て来る。

はっきりいってとてもめんどくさい。

しかし、中に入ってその意見は変わった。

いや、訂正。

そのめんどくさい作業を、する価値がある部屋だった。

部屋の壁は全て収納スペースがもうけられており、たくさんの様々な材料がしまってあった。

それこそ、マグル製品の部品までなぜかある。

ここは、なにかを開発したり、実験したりするのに最適な部屋だ。

「なっ!良い部屋だろ!!俺たちはよくここで悪戯道具とか作ったりするんだ!!」

「しかもここは、必要の部屋みたいに望んだ材料が出てくる。とは言っても楽に手に入るもののみだけどな。」

「それでも、何かすぐに必要な時に手に入れられるって良いだろ!材料の部屋だから、材料の括りにはいる物しか出てこないけど。」

3人が凄い笑顔で話しかけてくる。

「あぁ、驚いたよ………なんて素晴らしい部屋なんだ!!この部屋があれば、俺は……俺は、簡単な機械なら作れる!!」

そうなのだ。

俺は、屋敷にいた頃、簡単な作りの物なら作れた。

毎日のように機械いじりをしていたからな……

しかし、ホグワーツでは、材料がない。

屋敷から持ってくるのにも限度がある。

よって俺は、ゲームのように完成された物を持ってくることにしたのだ。

だが、ここでは、材料が簡単に手に入る………

マグル製品の部品は、魔法薬で使うような材料ほど貴重ではない。

つまり、ほとんどここで補充できるということだ!!

俺は目をキラキラさせて周りを見た。

あぁ………本当になんて素晴らしい部屋なんだ………

「「「おーぃ、シモン!戻ってこーい!!」」」

ハッッ

俺は3人の言葉でやっと現状に戻ってきた。

危ない、危ない……

あまりの幸せさに舞い上がっていたよ………

俺たちは、それから、まだ気が早い気がするが、ハロウィンでの悪戯の計画を練った。

俺は、悪戯仕掛け人の中では参謀的な役割になるらしい。

まぁ、妥当なところだろう。

俺は3人と学年を寮を違う。

よって、集まりにくいのだ。

なので、アドバイスをしたり、作戦を提案する参謀が良いのだろう。

気がつくと、もうすぐ夕食の時間だ。

俺たちは、次の会議の日程を決めたあと別れた。

俺がもう少しこの部屋にいたいと言ったからだ。

俺は、置いてある材料を見回す。

そこで、俺はピンっと思いついた。

俺はすぐさま必要な材料を集め、自室に帰ることにした。

部屋に帰り、必要な工具などをだしていると、ドラコが上機嫌に帰ってきた。

「聞いてくれ、シモン!ハリーポッターは今日でおしまいさ!!今日の夜中ら奴は罠とも知らず、赤毛のうすのろと一緒にトロフィー室に来る!!そこで、きっとフィルチにつかまるのさ!あっはっはー」

普段のドラコではありえないくらいのテンションの高さだ。

あの青白い顔でさえ、今は赤くなっている。

俺は、そーいえば、今晩かぁー……

まぁ、死なないんだし放置しててもいいな。

俺はハリーたちを放置することに決めた。

「そりゃぁ、良かったな……つーか、ドラコ、明日からまた、俺の飯ここまで運んでくれ。」

「!?また君は引きこもるのかいっっ!?やっと部屋から出たと思ったら、授業中にも出ないし……というか、なぜまた僕が君のご飯を運ばなければならないっっ?」

ドラコはさっきまでの上機嫌とは一変、凄い苛立った顔をしている。

そんな顔したって、意味ねーのになぁー

ドラコは俺には敵わないからな!

「へーぇ……いいんだ?俺が外でマグル製品の物を使っても……別に俺は良いんだぜ?こんな狭い部屋より大広間とかで使いたいしな!!」

そう俺がニヤニヤしながら言うと、ドラコの顔が歪んだ。

そして、悔しそうに

「わかった。」

と言った。

ついでに、俺は別にドラコのことがキライなわけではない。

というか、俺の親しい人間トップだろう……

しかし、ついついいじりたくなってしまうのだ。

だって、そんなキャラだろ?

ドラコって!!

俺はそれから、開発作業に打ち込んだ……









そして、一週間後………

「完成だっっ!!」

そう、ついに完成したのである。

「小型トランシーバー!!」

これは昔、一度だけ作ったことがある。

あの時は、まだ、俺が小さかったため、オモチャのような物しか作れなかったが、今回は違う!!

これを持っている者同士がこのホグワーツ内にいるならば、いつでも連絡をとることができる!!

これがあれば、悪戯仕掛け人の連絡も取れやすくなるはずだ!

しかも、形態はネクタイピン!!

これなら、身につけていてもおかしくないだろう。

あと、これはドラコにもあげよう。

あいつと連絡取れやすいのも助かるしな。

まぁ、とりあえず、一週間まるまる徹夜だったので、取り敢えず寝ますが………

俺は一週間ぶりの睡眠をとることにした。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ