黒子

□返り討ち
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「え?今日青峰っちの家に行ってもいいんスか!?」
「だからそう言ってんだろーが。おら、行くぞ」
「あ、待ってくれっス!!」

有無を言わさない態度で歩き出す青峰っちを慌てて追い掛けた。

青峰っちからの誘い。
つまり久々にヤろうという事だ。
今日こそ勝つっスよ青峰っち!
腐女子とかいうファンから「これでホモに目覚めてください!」とかいうメッセージと一緒に媚薬を貰った。目覚めるも何も、既にホモだけど使わない手はねぇよな。
俺はニヤけそうになるのを必死に堪えて青峰っちの家へ向かった。






「お邪魔しまーす」
「先部屋行ってろ。飲み物持って来てやるから」
「え?俺がやるっスよ?」
「いいよたまには俺がやる」
「了解っス…」

青峰っちの機嫌を損ねたらヤる機会自体が無くなるかもしれない。言われた通り部屋に向かった。
さて、いつ青峰っちにこれを飲んで貰おうか…

「ほらよ、俺はちょっとトイレ行って来るから先シャワーでも浴びていいぜ。汗かいたろ?」
「いいんスか?じゃあお言葉に甘えさせて貰うっス」

青峰っちが部屋を出る。
今入れなくていつ入れるんだ!
俺は媚薬を数滴程青峰っちのグラスに入れてからシャワーを浴びに部屋を後にした。



これで俺が戻ったら青峰っちはきっと…
これから起こるであろう事を想像し、つい、鼻歌でも歌いそうになる気持ちを抑えつつ、俺は急いでシャワーを済ませ部屋に戻った。

「あれ?」
「どうした?」
「いや、なんでもないっス」

部屋に戻ると俺の想像とは裏腹に、なんともない様子の青峰っち。

「あがったんなら俺もシャワー浴びて来るかんな」
「わ、わかったっス」

青峰っちのグラスを見ればもう飲みきってある。もしかして戻るのが早かったのだろうか…。まあ、でも飲んだという事はそのうち効果は出るだろう。俺は自分の飲み物でも飲んで青峰っちが戻って来るのを待つ事にした。



そして待つこと数分…
変化が起きた。俺に。

「ッ……」

身体が熱い…
なんか、凄くえっちな事がしたい気分だ……

「って、これ…おかしくないっスか…?」

これじゃまるで媚薬でも飲んだみたいじゃねーか…

「あん?どーした黄瀬?」

なんでこんな事になっているのかわからずにいると平然とした青峰っちが戻って来た。

「…ぁ……」
「顔赤いぜ?熱でもあるんじゃねーの?」
「ッッ…!」

青峰っちが触れただけでビクッと反応する身体。
明らかにおかしい。まさか…

「あ、お峰っち……まさかとは思うっスけど…飲み物取り替えたっスか…?」
「おう!お前の方が量が多い気がしてな」

悪気なく言う青峰っち。
嗚呼そうだよ。コイツはこーゆー奴だった。

「じゃあ俺が媚薬飲んじまったって事か…」

青峰っちを鳴かそうと思って仕掛けた媚薬をまさか自分が飲むことになるとは…
クソッ、とんだ失態っスよ。

「お前俺に媚薬飲ませようとしてたのかよ」
「失敗したっスけどね…ッ…青峰っち、、抱いて」

こうなったらもう流れに身を任せるしかない。俺は青峰っちに抱き着いて求めるようにキスをする。そうすると青峰っちはそれに応えてくれるように返してくれた。


 
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