庭球
□grape
1ページ/1ページ
「ッは、ぁ…」
薄暗い部屋の中、ジャラジャラと鎖が床を擦る音に雑ざり嬌声と微かな機械音が響いている。
嬌声の主は跡部。跡部は目隠しに両の腕は後ろで拘束され、更に全裸で後ろにはバイブを突っ込まれ、逃れられないよう鎖のついた首輪を嵌められ横たわっていた。
「あン…ひぅ…ッんんぅ…」
ナカで蠢くバイブが、跡部のイイところを責め、何度目かわからない絶頂を迎える。既に白濁だった液も透明になり、達してもビクビクと痙攣するばかりで大した欲望を吐き出される事もない。
それでもこの無機質な玩具は止まる事を知らずに跡部のイイところをピンポイントで責める為、快楽地獄のようなものを味わい続ける。
そしてそんな跡部の様子を面白そうに眺めている人物がいた。
「ねえ、わかるかい?キミのここ、嬉しそうに咥えてびくびくしているよ」
「ひッ…ぁ…」
入江はバイブをギリギリまで抜くと一気に奥まで突き刺し、その度にビクビクと痙攣し、抑え切れない喘ぎを零す跡部の様子を嘲笑う。
「嗚呼、またイッちゃったね。王様に有るまじき淫乱さだと思わない?」
「…ひ、くぅ…や…め…ッ」
「こう女の子みたいに…いや、女の子以上にはしたなく喘いで善がっちゃってさ。もっと強くしようか?」
「っひあ…むり、ぃ…あんッ」
跡部は首を左右に振って必死に嫌がるが入江は顔色一つ変える事無くバイブのメモリを最大まで上げる。
「ッあ、あぁ…ひ、ゃあああッ!!」
悲鳴混じりの嬌声が入江を興奮させる。
「随分と辛そうだね」
「ン、ぁ…ひぅ…」
「楽になりたい?なりたければおねだりしてみてよ。『奏多さんのおち●ちんを淫乱な景吾のお尻に入れてください』って。そうすれば解放してあげる」
跡部の自尊心を傷付けるような言葉を選んで言う入江。
「あッ…ン…だれ、が…」
「強情だね。でもまあ、僕はそれでも構わないかな。快楽と苦痛に歪むキミを存分に眺めているのも悪くない。そうだ、なんなら尿道にもバイブを入れてみようか。きっと快楽は今の比じゃないだろうね」
そう言うと様々な卑猥な玩具の入った箱から尿道口用バイブを取り出し、跡部が散々吐き出した精液を絡み付けるとそれを尿道口に差し込みスイッチを入れる。バイブは微かに機械音を響かせナカで暴れる。
「い゛ッ…あ゛ぁ…」
「痛い?大丈夫。すぐに気持ちよくなるから」
「ッや、…い、やあ゛ぁ…!!」
バイブのせいで欲望は解放される事無くぐるぐると中を駆け巡り、延々とイく寸前の快楽を味わわされる。
そんな強すぎる快楽に跡部の意識は朦朧とし、入江は笑みを浮かべる。
「ひ、ぁあ、んンぅあッ」
「早くおねだりしないと使い物にならなくなるかもね」
「ひぅッ!」
ピンッと人差し指で跡部の自身を弾く入江。
「ッあ、ああ゛ぁ…んんッぅ、た、すけ…ひんッ…!」
「なら言って?」
「はぁ、ンぅ…奏多さ…のぉ…ひぅ…おち…ッ…ちん…いんりゃ…なぁ…け、ごのお尻に…ンン…入れてくだ…ッいんンぅ…おねが…ひッ…お願いだからぁ…!!」
涙と涎で顔をぐちゃぐちゃに汚し、恥も外聞も無く懇願する跡部に満足すると入江は後孔に差し込んだバイブだけを抜き勃ち上がった自身を差し込む。
「ごめんね。もう少しだけ我慢して」
「ひ、あ゛…あぁ…ふぅ…ッや、イきた…イきたいぁッ」
激しく律動を繰り返し、入江は絶頂を迎えようとする。
「ッく…!」
「ッや、ぁン…は、げし…ああンんぅ、ひゃ…ッああ゛あアあ…!!!」
入江は尿道口に差し込んだバイブを抜き出すと解放された勢いで跡部が達し、自身を内壁で締め付けられると欲望をナカに吐き出した。
「は、ぁ…」
一呼吸吐くと入江は気を失った跡部から自身を抜くとどろりと精液が漏れる。
「キミが壊れるまで…いや、壊れても僕はキミを愛してあげる」
だから壊れて。
キミは僕だけを求めればいい。
入江は気絶した跡部の頬に触れ、呪いのようにそう呟いた。
fin.