長文部屋

□Jealousy
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「…また、ですか。」


無事、キセキとも再会を果たしていつの間にか春風から夏に近づくための梅雨が始まった。
シトシトと降る雨にうんざりするのに、朝一で下駄箱に入っている一通のピンクの便箋を見つけてしまってさらに沈む黒子であった。


「お?何だそれ?」


重いため息をついていると、火神が急に現れて黒子の手にある便箋を見つめた。

「朝練は終わったんですか?」

「おー。朝からダンクかまして来たぜ!」

「この、バスケ馬鹿が。」

火神は小学校の頃からバスケをしていた。
帝光に来たのも強豪校だからと言う理由が半分、あとはまぁ…そのうち話すとして、彼は入部して直ぐにレギュラー入りしているそうである。
最近の火神はバスケに一直線。最近の黒子と火神は教室での交流しかない。

「別にいいだろ?最近あっちからも不穏な動き無いみたいだし。」

「そうですね。それに僕は君には楽しいスクールライフを過ごしてほしいのでバスケ馬鹿でいてほしいですね。」

「…おい、いつも言ってるだろ。俺が好きでお前の側にいるんだ。なんかあったら直ぐに言え。」

「……はい。」

“ったく、お前は直ぐに気を使いすぎるんだよ”とブツブツ文句を言っている中、黒子はそっと便箋を鞄にしまった。
こうも上手くはぐらかせたことに安堵しつつ、黒子は火神を急かして教室に入って行った。









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