長文部屋

□Light
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赤司達は黒子との約束を果たすために小学校から帝光に入学した。
家から近かったというのもあるのだが、赤司・紫原・緑間・青峰・黄瀬の家は有名な企業やら政治家やら財閥やら…とにかく金持ちであった。
帝光には元から入れるつもりでもあったらしい。
とんとん拍子で入学もでき、何事もなく年を重ねていく中で一人仲間が増えた。
それが桃井である。
青峰のいとこであり、桃井の親が緑間家とつながっていて、緑間とも仲が良かった。
桃井事態のひととなりのいいこともあり、赤司・紫原・黄瀬ともつながりを持ちいつの間にか6人で過ごすことが多くなった。
そんなこんなで、生徒会の事件もあり戦いの末にこの6人はワンセットというのが全校で当たり前になっていた。
何故生徒会に入ったとか、桃井が生徒会長になったかというのはまたの機会に話すとして…
黒子と別れて6年目の春、キセキは浮足立って登校してくる。

小学6年間がやっと終わり、待ちに待った中学性。
黒子が入学してくるはず…そうキセキは思っていた。
あの夢での約束。あれは現実であると言い聞かせて生きてきた6年。
今度こそ黒子を守っていこうと色々手を回してきたのだからと。
5人は生徒会室に向かった。

「あ、おっはよー!もーおそーい!」

部屋を開ければ桃井が口を膨らませて待っていた。
まぁ、いつもの事だから軽く謝罪すれば許してもらえるだろう。
しかし、彼女はいつもよりおかしかった。口調は怒っているのだが口元が緩くなっているのだ。
まぁ、自分たちもこれから再会できるだろう人物へと意識が向かっているので表情筋が緩んでいるので人のことは言えないが。

「ま、いいけど。今日の挨拶もばっちりだから任せておいて♪あ、大ちゃんはサボっちゃだめだからね!」

そう言いながら赤司に名簿を手渡す。

「あと、これが今年の新入生名簿だから。目を通しておいてね〜」

鼻歌を歌いながら先に体育館へ向かう桃井。
赤司は受け取った名簿を震えながら捲った。

黒子テツヤ

それがあることを祈って。

「赤司っち!黒子っちいたっすか?」

待ちきれなくて急かす黄瀬を緑間が今日のラッキーアイテムのこけしで殴りつける。
痛いと言い合いになる中、赤司が名簿を落とした。

その姿に全員が固まり、そして青褪めていく。


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