長文部屋

□Hunting
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(こりゃ、皆がハマるのが良くわかるわ。)


ほんとは品定めのつもりが、虜になってしまった桃井。
今では彼等に教えず自分だけが知っていればいいという欲望までになっている。
でも、彼らの辛さも知っている。だからそのうち教えてあげなくては。

でも、今はちょっとだけ…いいよね?

彼等なら苦笑いしながらも許してくれると桃井は確信して、ちょっと意地悪してみるのであった。
しかし、彼女は忘れている。
自分がどれだけ有名であったかを。
そして、そういうことに一番敏感なのが彼等だということを…


しばらくにこにこと黒子ウォッチングを楽しんでいたが、ゾロゾロと不揃いな足音が人気が少なくなった廊下から響いてきた。
それと同時に黒子も終わったのかノートを閉じて桃井を見上げた。

「お待たせしました。」

「ううん、全然待ってないよ!これからどこか寄り道しない?」

「別に構いませんが・・・・・・・」

黒子が言葉を止めた。
ゆっくりと視線を入り口に向けるとそこにいた人物に驚いて固まってしまっていた。
桃井もつられて見ると、こちらは青褪めてしまう。

「…み、皆…?」

そこにはキセキ達5人が立っていた。
桃井の声に赤司が笑顔で返事をした。

「やあ。」

「な、んで…ここに…?」

「なんでって…まぁ、それは後で話すが…」

赤司達は話しながらも桃井に近づく。
しかし、何故か不思議そうである。
辺りをキョロキョロするのだ。
それは赤司だけでない他の4人もだ。

桃井は不思議そうに首を傾げた。
彼がばれてしまった…その焦りはあるものの、あんなに渇望していた人物が目の前にいるのにその表情がおかしい。
まるで気づいていないよう…って、まさか…



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