長文部屋
□Start!
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「おっはよ〜…って、誰もいないんだからもう。遅刻だよ!」
キセキと言われる少女、桃井さつきは生徒会室に入るなりその可愛い頬を膨らませた。
大股で歩きながら自分の席に座り書類に目を通す。
「新入生ね〜。面白い子いないかなぁ。」
ペラペラと入学者名簿に目を通しているとある名前に目がついた。
「えっ!?嘘!?この子って…」
膨れていた頬は自然と緩くなる。
待ちに待った事が起こるかもしれない。
あの殺伐とした生活を救ってくれるかもしれない人物がやっときた。
彼等を救ってくれる救世主が。
「でも…」
直ぐに見つけられては面白くない・
「運命的な出会いって必要だよね。」
桃井の微笑は悪魔の笑顔でもある。
「あはっ。楽しくなってきた♪」
さぁ。
新たな幕が上がっていく。
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