短編
□クリア
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「さ、遅刻しますよ。起きてください。」
「わーったよ。起きるから下行っとけ。」
疑いの視線に気づかないフリをして、部屋から追い出す。
気だるげに制服に着替え、鞄を持って下に降りればリビングで楽しそうに話す母と黒子。
黒子は青峰に気付くと微笑んだ。
それだけで、青峰の心臓は激しくなってしまう。
「飯いらねー。いくぞテツ。」
制止の声を無視して家を飛び出した。
「…何か怒ってます?」
無言での登校に耐えきれなくなったのか黒子は青峰を見上げた。
「あー?別に。」