短編
□祈り
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「…ぐすっ。」
少年には同い年で仲のいい友達が五人いた。
自分だけ離れてしまい、いつか忘れられてしまうのでは…
心は沈むばかり。引っ越しの際、五人が貯金を使い果たしてまでプレゼントしてくれた大きなうさぎのぬいぐるみを抱いて、ベッドに潜り込んだ。
「あかしくん、むらさきばらくん、みどりまくん、きせくん、あおみねく…ん」
あいたい
睡魔で重くなった瞼が降りると、ポツリと流れた一粒の涙。
彼の願いは叶えられるのだろうか…
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