短編
□クリア
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「にしては気持ち悪いくらい静かですね。」
「うっせ。」
「今日、早く帰ってこいっておばさんがいってましたよ。」
「あー?なんでだよ。」
「君の誕生ですよ。お祝いに決まってるじゃないですか。」
「祝う年じゃねーだろ。」
「…何年よりじみたこと言ってるんですか。君はまだ16ですよ。」
「んなこと言ってもめんどくせーんだからしょうがないだろ。」
面倒と言うか、恥ずかしいのもある。
子供であって、大人びたい時期。
思春期の男心をわかってくれ…ってかお前もそうだろが。
と、叫びたいが不機嫌そうな顔に言いたいことも飲み込んでしまう。
「そうですか。でしたら僕からのお祝いもいりませんよね。」
プイッと視線をそらされると慌ててしまう。