頂き物

□夏の終わりの恒例行事
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「…どうしよう、これ」


「あれ、これなんだ?」


「…よし、いい所に来たエド!いや、先生!」


「せ、先生!?」














夏の終わりの恒例行事




いやー、実は宿題が溜まってるんだよ」


「あー、そういや夏の間お前が勉強してるとこ見たことなかったな」


「ちょ、失礼な!私だって1日2時間は勉強することを心がけてきたんだよ!?」


「え、それ実行したのか!?」


「うん、3回もした!」


「たった3回で"も"!?お前夏休みの中で6時間しか勉強してないのか!?」


「いや、考えてもみなよ。人間が2時間も机の上に広がっている訳のわからない問題と向き合ったんだよ?そしてそれを2時間もかけて解いたんだよ?一時の休憩も入れずに!これは人間が猿から進化したという説が知れ渡った時以来の驚きであり進歩なんだよ。そして私はただ1日2時間も続かない日が多かったというだけで実際は6時間なんかよりもっと勉強してるんだよエドワード君!」


「今のセリフをよく息継ぎなしで言えたな。しかも滑舌よく」


「チッチッチ、実は途中で1回息継ぎしてるんだよ!さてそれはどこでしょう」


「ちょ、そんな唐突にクイズ始まるのかよ」


「正解は『そして私は』の一歩出前でした!残念でしたね、エドワード君」


「そこまで悔しくないけどな。…てかその宿題どうすんだよ」


そうだった、クイズ大会なんてクソどうでもいい事をしてる場合と状況じゃなかった。


「たっく、お前毎年それでウィンリィに手伝ってもらってんじゃねーか」


「うん、だってウィンリィ頭いいんだもん。てかウィンリィって謎すぎるよね。何でいつも授業中教科書に隠しながらマンガ読みつつ早弁してるのに成績いいんだろ」


「ほら、生まれもった才能の差じゃねーのか?」


「ズバッと言い過ぎだろおい」


ズバッと言ってくれちゃってるこの人は皆知ってるエドワード・エルリック。


学年一の秀才で美少年。


背が小さいのをコンプレックスとしているがそれを気にしている姿がまた可愛いという…まぁ簡単に言えばモテる男子。


その弟のアルフォンス・エルリックはよr…じゃなかった、今は学パロだった。


ゴホン、えー、その弟のアルフォンス・エルリックもこれまた学年一の秀才。


そして美少年。


たしかメイって子と付き合っててラブラブらしい。


何かエドが夏なのにベタベタくっついてて暑苦しいとか何とか言ってた。


多分自分に彼女が居ないから嫉妬してんだな、うん。


ウィンリィとかいるのに…あー、そっか。


ウィンリィはエンヴィーが好きだもんね………………………あれ?


「ここってエンウィンサイトだったっけ?」


「はぁ?エンウィン?」


「あ、そうだ。管理人はNLだったら何でもいい人間なの忘れてた」


「え、管理人?」


「よし、というわけでエド!私の宿題手伝って!」


「どういうわけだよ!?つーかウィンリィとエンヴィーが!?くっそー、ウィンリィにまで彼氏が…!」


「ちょいちょい、男の嫉妬は醜いよ。そこは祝福の拍手を送ろうよ、ね?」


…あれ、私さっきウィンリィとエンヴィーの名前口に出したっけ?


……まぁいいや。

エドが読心術を使えようが錬金術を使えようが私にはミジンコ一匹分も関係ないからね!


「くっそー!何でアルとウィンリィに恋人がいてオレには居ないんだよ!」


「うーん、ロマンがないからじゃね?」


「なっ!?オ、オレにだってロマンくらいある!」


「あー、私鳥になりたいなぁ」


「いきなり話変わりすぎだろ。しかも何でよりによって鳥なんだ?少しでも体を軽くするために…」


「そこら辺にロマンがないんだよ。理論的すぎて夢が崩れる」

「バ、バカな…。こんなに知的なオレが…」


とか言って落ち込んでるエド。

あ、ヤバい。このままだと宿題おわんねーよ。


「…んじゃーさ、私に勉強教えてよ」


「……は?」


「ほら、知的なエドの見せどころだよ!」


「お、おう…」


「しかも私の宿題が無事終わったあかつきには友達にエドの宣伝してあげる!」


「ほ、ホントか!?」


「当たり前田のクラッカー!宣伝しまくるよ!」


「ネタ古くね?…よし、オレが教えてやる」


「そうこなくっちゃ!」


こうして、エドに勉強を教えてもらいながら1日が過ぎていった。


〜後日談〜


「…昴、ちょっといい?」


「ん?あれ、ウィンリィじゃん。どしたの?」


「何で私がよりによってエンヴィー君と付き合ってる事になってるのよ!?おかげでエドの誤解解くの大変だったんだからね!」


「え、私そんなの一言も言ってないよ!?…でもさ、ウィンリィってエンヴィーが好きなんでしょ?」


私がそう聞くと、へ?という顔をされた。


「違うわよ!確かに身長は良いけど…性格の悪さは天下一品って噂じゃない」


「…え、じゃあ」


「昴の勘違いね。…それに、エンヴィー君って好きな人いるじゃん」


「…え、誰!?」







(昴ー!おはよ!)

(いった、エンヴィー抱きつかないでよ!)

(なっ、エンヴィー!何昴にくっついてんだ!離れろ!)

(えー、おチビさんには関係ないじゃん)

(だぁれがマイクロミジンコドチビかーーーー!!)







これのおかげで宿題頑張れましたよww


宿題したくなくて死にそうな時。


そんな時、これを見てください

すると、自然と夢小説に夢中に・・・




・・・あれ?

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