頂き物

□結論は君が欲しい
1ページ/1ページ

一つだけ願い事を叶えてあげるって言われたらどういう答えが多くなるのかな。お金が欲しいとか?好きな人とずっと一緒にいたいとか?そんなのばっかりだったらみんなバカみたい。人間は欲まみれなんだから一つのことが叶ったくらいじゃ満足なんてしないと思うの。例えるとね、好きな人がいるでしょ?その人と両想いになりたいって思うの。そしてその子は両想いになれたとする。そしたらその子はなんて言うと思う?両想いになれただけで幸せって言うの。でも時間が経って、今度はなんて言うと思う?手繋ぎたい、キスしたい。その時の一番の願い事が叶っちゃうともっと欲深くなるんだよ。お金だって、使えばなくなっちゃうでしょ?だからもっと欲しくなっちゃうの。



「………じゃあお前はなんて願うんだよ」

「私はね、ずっと魔法が使えますようにって願うの」



だって、そうしたらこの先なんでも叶うでしょ?一回きりなんて無理だもん。一回じゃ叶えられないくらいいっぱいあるの。例えば、最初は冬獅郎くんが欲しいな。手繋いで一緒に帰ったりデートしたりキスもしたい。あとね、冬獅郎くんのお嫁さんにもなりたいな。それから、お金が欲しい。好きなものいっぱい買って、好きなときに好きなこといっぱいしたい。まだいっぱいあるんだけど、最後はね、できるだけ楽に死ねたらいいな。それからね、生まれ変わって、また冬獅郎くんを見つけたい。あ、あと冬獅郎くんの身長も伸ばしてあげたいな。



「………うっせぇ」



そう言ってそっぽを向いた冬獅郎くんは最後の一言が余計なんだよ、って呟いた。あれ、そういえば私いつの間にか冬獅郎くんに告白してたみたい。自分でも気づかないうちにしてたけど冬獅郎くんは気づいたかな?そっぽを向いてた冬獅郎くんがこっちを見た。

じゃあ俺は、なまえ全部を俺のものにしたいと願うか。そうすればお前だって、お前が使える魔法だって全部俺のものだろ。流石冬獅郎くん、頭いいね。でもそれ、なんか告白の返事にも聞こえるよ?冬獅郎くんが私のこと好きって言ってるみたい。



「好きって言ってんだよ」



結論は、君が欲しい



結局は最初の願い事が叶わないとその後のことも叶わないんだね。じゃあ取り敢えず、冬獅郎くんと両想いからはじめよう。














わぁぁぁぁぁすいません、上げるの凄い遅くなりました・・・

やっぱり、ひな様の小説はステキ!!
ひな様目指してがんばります!!

これからもよろしくお願いします!!

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ