dream
□パラソルある庭園にてA
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あれから一週間後・・・・零名はまだ一度も真命と顔を合わせていなかった。
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正直、私が彼を避けていた結果、顔を合わせる機会がなくなっていたのだと思う。
誰かに'好き'だなんて言われたことなど一度もなかったから、戸惑っていたのだ。
'気持ち悪い'だとか、'何考えてるかわからない'とか、'嫌い'だとか・・・。
気持ちを表現されたことはあるけれど、いずれもそういう言葉をあびせられることばかりであった。
ましてや、相手は同学年の男の子・・・・。
それも、文武両道、品行方正な、おまけに女子ならまともに目も合わせられないほどの美少年である。
私は彼のことで頭がいっぱいであったが、なるべく彼のことを考えないように、彼の視界に映らないようにするしか方法がなかった。
しかし、今日は再びあの庭園に足を運ぶことにした・・・。