狩人小説

□ハンター試験編
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私の名前は蜜香。


実はヴァンパイアの国で生まれた純血種なのです。

私もついこの間までは自分が純血種だなんて知らなかったんだよ?


とても驚いたんだよ?



でもね、それ以上に今起きている事について驚いてるの!


だってね、聞いて?



朝にベッドの中で寝て、

夜、どこか知らない個室の地べたで起きたの。


私のベッド、蓋付きの棺よ?


寝相、酷いなんてレベルじゃないよ?



蜜香が唖然としていると、外から4つの足音が聞こえてきた。





蜜香(ど、どどうしよう!?

隠れる!?)




蜜香はとりあえず天井にべたっと張り付く。


そしてそのすぐあとに扉が開いて、三人の人間が入ってきた。

三人は、ツンツンした髪の子供と、ブロンドのサラサラとした髪の青年、スーツ姿の男の人。


蜜香の背中辺りまでの長さの黒髪が心臓のリズムの震えを伝う。



「ありがとう!」


ツンツン頭の子が大きな声で、外にいる四人目に言った。


「あぁ、あんたらだったら来年も案内してやるよ!」



そう見えない四人目の男が言い終わると同時に扉が閉まった。



蜜香(私はどうすればいいの!?

いきなり登場しちゃ(ガタンッ


蜜香「うわぁっ!?」


いきなり部屋が揺れて


ビタンッッ


「「「わぁ…っ!?」」」


蜜香は落ちた。



蜜香「地震!?」



「わぁぁお前!

お前どっから出てきやがった!?」


スーツ姿の男の人が慌てた様子で私に刃物を向けていた。



「お姉さん、誰?」



蜜香「あ、えっと、蜜香、です。」



蜜香(これは私、殺されちゃうフラグなのかな!?)


「俺、ゴン!」


「お前暢気に名乗ってる場合か!?」


ゴン「えぇー?

だって誰だか知らないと話、できないでしょ。

ほらレオリオも!」


レオリオ「誰がそんな天井から落ちてくるような怪しいやつに名乗るか!

おいクラピカ、お前も何か言ってやれ…。」


クラピカ「……確かにレオリオの言う通りだ。

しかしこの女性には敵意はないようだし、ここにいる理由が何なのかをまずは聞いてみようじゃないか。」


クラピカと言う人は、返答を促すように私の方を向いた。



蜜香「あ…その、

気がついたらここにいて…

そ、その……私…。」


蜜香(な、何て答えればいいんだ!?

あぁ…怪訝そうにこっち見てるよ…。)



レオリオ「……。

こいつ、天井から落ちたショックで記憶飛んじゃったんじゃないのか?」


蜜香(…!!

それで行こう…!)


蜜香「そうに違いないです! はい!」


蜜香はグッと親指を突き出した。


ゴン「へぇー!

じゃ、もしかしてハンター試験受けに来たんじゃないの!?」


レオリオ「おいおいこいつどう見ても嘘ついてんだろが!」


ゴン「いいじゃん!」


レオリオ「いいじゃん!ってお前!」




チーン



どうやらこの部屋はエレベーターだったらしい。
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