進撃の巨人

□情報屋
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「おー………すげぇ」

たどり着きました。地下街です!めっちゃくちゃ迷ったよ!何?!あれ嫌がらせってくらいにね!だって王都にあるなんて聞いてなかったからね!

「着いた………が、腹減った……」

そう、何も食べてないからお腹すいたんだよ…だってお金ないし値段とか分かんないから。

「と、取りあえず寝よう、そして空腹を紛らわそう」

地下街っていうとスラムのような所を想像したんだが、思った以上に悪くはない。貧困というわけではなくただ単にゴロツキが多いんだ。

暗く、奥へ行けば行くほど日の光が当たらなくなってくる。ホムンクルスのアジトも似たようなものなので抵抗感などは全くないが

「どうしよっかな〜…そこら辺でいいか」

家と家の間……隙間と言おうか、丁度良いサイズで石畳なのでそんなに汚れてもいない。落ちていた布の切れ端を錬成し大きな布にして地面に引く。その上に寝転がって睡眠をとることにした。

「はぁ……疲れた」

寝よう、寝て、これからの事を考えよう。目蓋を閉じてから数秒、何か可笑しい。ポケットなどを探られている感覚がある。いや、これは完全に探られている

「おい」

「あれ?」

目を開けて見ると男が一人私のポケットの中をゴソゴソとさぐっていたのだをしかも男は兵長から貰ったスカーフを握っている

「起きてたのか「返せ………」は?

「返せこのやろぉぉぉぉぉ!!!!」

「うぉっ?!」

男が逃走したので全力で追いかける。取られてたまるか兵長からのプレゼント!いや、プレゼントっていうか何て言うかだけどさ?!取りあえず兵長の!

「待てこらぁ!」

「ちょ、ちょいと落ち着けよ!」

「お前が止まったら落ち着いてやるよ!!!!」

ちょこまかと逃げる男を追いかける名無しさんだが地形を知っている男の方が逃げるのは優位だ。細い道や隙間に入って着々と名無しさんとの距離をとっていく、なんともやりにくい。

「悪かった!悪かったって!死んでるかと思ったんだよ!」

「人を勝手に殺すな!大体肺の動きや呼吸で分かるだろ!」

「あ、やっぱ駄目か?この言い訳」

「当たり前だ!」

ふざけた男だ。ふざけた男なのに逃げ足は早い。このままでは逃げられてしまうと思った名無しさんは錬金術師を使い男が逃げる道を塞いだ。

「おお?!」

「捕まえたぁ!スカーフ返せ!」

手から取り上げたスカーフは少し皺が出来ていたが、無事だった。名無しさんが安心する中男は名無しさんの周りをウロウロとする。

「なんだ」

「いや、さっきの術何なんだ?壁作ったよな?!」

「は?」 

「教えてくれよ、それなりの報酬は払うぜ?それとも何か欲しいのか?」

「そんなもんいるか!人を何だと思って……!」

ぐぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「……………………」

「……………………」

恥ずかしい!穴があったら入りたい!!!すっごいお腹鳴った!!

名無しさんは顔を真っ赤にして座り込む。しばらく顔を膝にうずめていると急にきた浮遊間。何があったのか、視界が高い。担ぎ上げられたと自覚できたのは数秒たってからだった。しかも肩に乗せられていて動くと落ちそうで不安定極まりない。

「何?!何これ!降ろせよ!」

「暴れんなって!大人しくしろ!」

「やだ!触るな降ろせ変態!」

「変態?!馬鹿言うなよ!ご馳走してやるから静かにしてろよ姉さん」

姉さんとか言われてるけどそんなに歳変わらないよね?ん?嫌みかな?

まぁ行く宛もないので大人しく背負われていく。揺れるリズムが一定で眠くなりいつの間にか寝てしまっていた。
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