進撃の巨人

□改めまして
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薄暗く、石で出来ているからか湿気が溜まり空気が気持ち悪い。肌に服が張り付いてくるような感じがする。

「…………………なんで私地下室に入ってんの?」

そう、私は今手錠、足枷をつけて地下室に閉じ込め………もはや住んでいます。あまり居心地の良い場所ではありません。何故こんなことになったのか…

街に着いてから周りを観察していると名無しさんの事について問題があがり、敵か味方か分からない、どちらの意見も飛び交っていた。そこで最終的な判決を下すため暫く地下室に幽閉するということになった。

名無しさんは嫌がっていたがリヴァイが命令すると犬のように従い地下室へ入っていった…それが駄目だったのだ。もう何日もリヴァイと会っていない、名無しさんは苛立ちを抑えきれずに喉をグルルと獣の様に鳴らし足枷を床に叩きつけていた

「はぁ…兵長ー兵長ー」

こうなったら何か小動物にでも化けて会いに行ってしまおうかと考えたがそうしたら怒られてしまうかもしれない。様々な方法を想像していると重い鉄の扉が開き光が差し込んできた

「やあ!待たせたね名無しさん!」

「……………あんた誰?」

入ってきた人物を見る名無しさんの目は苛立ちからくるものなのか鋭く見定めるような目をしていたが入ってきた女性はそれになんら怯む事もなく平然として名無しさんが入っている地下室の扉の鍵を開ける

「私は調査兵団分隊長ハンジ・ゾエ。君の事はリヴァイから聞いてるよ、なんでも色々なものに化けれるんだってね?」

「…………物には無理だよ」

ハンジはぶっきらぼうに答える名無しさんの足枷を外し歩けるようにするとついておいで、と言い扉を出る。名無しさんはだるそうに足を少し引きずりながら歩いて扉を出ると長い廊下に繋がっていた

「ようやく君の事で進展があってね…ここまで持ってくるのは大変だったよ」

「…………そう」

「不機嫌そうだね」

リヴァイが良かった?とニコニコ問いかけてくるハンジに少し戸惑う。普通こんな態度とられたら嫌で話しかけてこない筈なんだけれども……………

「…変わった人だね、ハンジさん」

「おっ、ちょっと笑ったね?ハンジでいいよ。君は……」

「名無しさん」

「そう、じゃあ名無しさんって呼ばせてもらうね?よろしく!」

よろしく、と短く挨拶をすませると後ろから大柄な男が匂いを嗅いでくる。一日風呂はいってないから匂うかな……

「ああ、彼はミケ・ザガリアス。彼も分隊長でね、そうやって初対面の人の匂いを嗅いでは…鼻で笑うクセがある」

「…あんまりいいクセじゃないね」

ミケは名無しさんの匂いを嗅ぐと急にバッと距離をとる。顔からは冷や汗がながれていた
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