輪廻の中から抜け出して
□32 敵に情けをかける、余裕だね
1ﾍﾟｰｼﾞ/1ﾍﾟｰｼﾞ
「お帰りなさい、」
「あぁ、」
『ただいま』
イズナはきょろきょろと辺りを見回した
「ロキがいないってことは・・・。見つかったんだね！」
『えぇ、ちゃんと両親共に生きてたわ』
「それは良かった」
「だが・・・」
マダラは少し険しい顔をした
「まさか猿飛一族だったとはな」
「猿飛一族だって！？」
『でも、ロキはまだ子供だったから・・・』
「でもっ、猿飛一族っていったら最近じゃあ、千手と取引を頻繁にしてるじゃないか」
「それは物質の話だ。同盟を組んでるわけで訳ではない」
「でも、」
『イズナ、ロキはまだ忍も関係ない子供だったの。それに、猿飛一族とは仲良くやっていったほうが今後のためにもいいと思うの』
イズナは少し考えると、そういうことなら、と言い納得してくれた
「まぁ、過ぎたことだしな」
「呑気すぎでしょ兄さん・・・」
「猿飛一族などうちはに比べればとるに足りん一族だ。気にすることもなかろう」
『なんという自信・・・』
「なんだ、ライラは俺が負けるとでも思っているのか。」
まずい、少し機嫌を損ねてしまったようだ
『そういう訳では』
マダラの方を見ると少しニヤリとしたら黒い笑みを浮かべていた
『なっ、なんでしょう・・・』
「俺を侮辱した罪はきちんと償ってもらわなくてはな」
『侮辱だなんて、、そんなことした覚えがないわ』
「くくっ、まぁ夜になったら償って貰うとするさ」
『はぁ、』
「兄さん、いちゃついてる暇があるなら仕事してよね」
そうだそうだ！
この変態マダラ！
声に出していないはずなのにマダラはキッとこっちを見た
「夜になったら覚えておけ」
えっ？何故？
何故聞こえた！？
「お前の考えていることなどすべてお見通しさ」
『・・・』
マダラはそういうと仕事をしに行った
「相変わらずだね」
『全く、いつも私をからかうんだから』
「それほど愛されてるってことさ」
『まぁ、それはわかるんだけど』
それに、マダラと冗談いってふざけあってることにも凄く幸せを感じているのは事実だ
『はやく平和な世にならないかな』
「兄さんがきっと成し遂げてくれるさ」
『うん・・・』
あぁ、神様
願わくばこの些細な幸せを奪わないで
こんな私の祈りを嘲笑うかのようにその日私はなんとも奇妙な夢を見た