輪廻の中から抜け出して

□31 出会いあれば別れあり
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『準備できた?』


「あぁ、行くか」



太陽がそろそろ真上に来そうな時間、私とマダラは出かける準備をしていた


「お姉ちゃん・・・」


『心配しないで。貴方の両親にちゃんと合わせてあげるから』


私はよしよしとロキの頭を撫でるとロキは少し笑顔になった


「兄さん達気を付けてね」


「あぁ。行ってくる」


マダラはロキをおぶると、この間行った場所に向かった









『これは・・・』



この間きた時に比べ死骸がうんと減っている



おそらく生き残った仲間が遺体をほおむったのだろう

「生き残りがいたんだな」


『もしかしたら・・・』



ロキの両親も生きているかも



「ロキ、お前の家はどこにあるのかわかるか?」



「お家からいっぱい、はっ、走ってここにきたから、」

「そうか」


『少し辺りを回ってみようか』



まだ残ってる遺体もある

きっとまだ人が来るはずだ







ぐるるる

「・・・」


『ふふっ、』

「くくっ」


「お腹すいたよ・・・」


「そんなこと分かってる」

『ちょっとまっててね』


時間がかかることはわかっていたので、私はあらかじめお握りお何個か持ってきていた



『少し場所をかえましょう』


「こんなとこで食えるか。折角のライラの料理が不味くなる」


『料理っていってもお握りだけどね』

「ライラが作ったことに代わりわないだろう?」


私は少し赤くなった顔をかくし、木陰がある場所を探した







「いっただきまーす!」


『よく噛むのよ』


「旨いな」


私たちは少し林に入った所に湖がありそこで食べることにした


余りにもその場所が綺麗だったものだから不謹慎ながらピクニック気分だった



「それにしても、なかなかいい場所だな」


『そうね、ここら辺は緑豊かね。確かここら辺は・・・』


「あーーーーっ!!!」




遠くから男の子の声がきこえた




「っ!お兄ちゃん!!!」




『えっ!おっ、お兄ちゃん?』



「ロキッーー!」


男の子は湖の上を走りながらこっちに向かってきた



「あの小僧、忍か」


「お兄ちゃん、」

「ロキっ!無事だったんだな」


ロキより幾分か年上の少年は水の上を歩いてることからマダラのいったとおり忍だろう


「ロキ、この人たちは?」


男の子は此方をみて少し警戒したようにいった


「ライラお姉ちゃんとマダラお兄ちゃんだよ!僕のことを助けてくれたの」



『私はライラ宜しくね』

「俺はマダラだ」



男の子は丁寧にこしを曲げた



「俺の名前はヒルゼンです。弟がお世話になりました」



まだ幼いのになんて礼儀の正しい子だろう

親の顔が見てみたい・・・


『どういたしまして。ところで、その・・・』


「両親はどうした?」



私が言葉を詰まらせるとマダラが口を開いた


「両親なら生きてます!」


「本当に!!」

ロキは目を輝かせながらヒルゼンにしがみついた


「今日はちょうど両親とロキを探しに来てたんです。もう少しすればくるはずなんですが」



「ロキっ!」



向こうのほうで男の声がした


「お父さん!」


ロキは声のほうに走った

「ロキっー!」

ヒルゼンと同じように水の上を走ってきたロキの父はおもっきりロキを、抱き締めた


少ししたら母がやってきて同じようにロキを、抱き締めた


『良かったわね、ロキ』


「うん、ありがとう!ライラお姉ちゃんとマダラお兄ちゃんのお陰だよ!」


「っ!」


ロキがそういうとロキの両親はパッとかおを上げた



「あの背中のもように、マダラってまさか・・・、」



「案ずるな、戦うきは毛頭ない」


「父上、母上、この方達はロキの世話をしてくれたのですぞ」



「!貴方達がロキの世話を・・・」



『はい。少しの間でしたがまるで子供が、できたみたいで楽しかったです。』


「ロキがお世話になりましたっ!」

『いえいえ、お顔を上げてください。』


「お姉ちゃん!お兄ちゃん!」


『ロキ、少しの間だったけど楽しかったわ。大きくなって、平和な時代が来たらまた、会いましょうね』


「またな」




私達はスッとその場から立ち去った

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