輪廻の中から抜け出して

□25 時代さえちがければ
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満月でもなく、三日月でもない、なんとも言えない月が私達をてらす。




まさかあの千手柱間と話す日が来るなんて





彼には色々と興味があった


かといって、特別聞きたいこともなく暫しの間沈黙がつづいた

しかし、先に沈黙を破ったのは柱間のほうだった



「ライラとマダラの、なれそめを聞かせてはくれないか?」




『はい・・・えっとですね・・・って、可笑しいでしょ!』



ついつい乗り突っ込みをしてしまった


恥ずかしい・・・

それより、なぜこの状況でなれそめなんだ!

そんなこっぱずかしい話、イズナにもできないのにどうして宿敵の頭領に言えようか


『なぜなれそめなのですか!』





「ただ単に気になってな。話してみよ」






まっとく、この人の目は有無を言わせない


しょうがない、減るもんじゃないし・・・



『私がマダラと出会ったのは、両親に捨て・・・逃がされてから、一週間後ぐらいでした』





『私はずっと、動きもぜずそこで泣いていました。そこに、マダラとイズナがやって来て衰弱していた私を看病してくれたんです』



「ほぉ、やつもおなごを助けるような真似が出来たのか」



『マダラは優しい人ですよ、昔も今も』





「そうだな」




そうだな?


彼とマダラは戦場でしか会っていないはず


どうしてマダラの内面まで知っているんだ




「なぜ知っているのかっていう顔をしとるな」




私は彼の目をみてこくりと頷いた



「俺とマダラが最初に出会ったのは、ライラがマダラと出会うよりもすこしまえぞ」



私が出会うよりも前?


ということは、まだ、マダラの父も健在していた頃だろうか


「その日俺は少しでも気を紛らわせようと川へいったのだ。その時だマダラと最初に出会ったのは。」





『へぇ、川ですか・・・』



川ってことはマダラもなにか嫌なことがあったのだろう


最近でこそあまりないがマダラは昔っからなにか嫌なことがあると川へいって景色を眺めるくせがあった



「そこでやつは、水切りで願掛けをしていてな」



『願掛け、ですか』



「あぁ。敵同士の腑を見せ合うことができるかどうか、」



敵同士腑をみせ合う・・・

正直マダラにこのような感情があったことには驚いた

平和を望んでいないとか、そういうわけではないが、そんなことができる可能性は無に等しいからだ



「まぁ、その時おれもマダラと同じ考えでな。それから俺とマダラは友となった。そして二人で色々と平和への道を考え、色々な修行をして力をつけていった」



「だが、そんな日も長くは続かなかった。」



『なにか、あったんですか』


「その時俺もマダラもお互いの姓を知らなかった。だが、マダラがうちはの者だということが俺の父にばれてな。うちはの情報を盗み、マダラを殺せという任務がでたのだ」




やはりこの二人は時代さえちがければ本当に親友のままだっただろうに



相手が宿敵のうちはだと分かったならしょうがない決断であろう


「だが、俺はマダラを殺したくなかった。そこで俺はマダラにことのほかを教えたのだが、偶然にもうちは側も同じ考えでな。向こうも俺を殺そうとしていると、マダラが教えてくれた」



マダラも柱間さんを殺したくなかったんだ

凄く驚くべきことなのに何故かあまり驚かなかった

その理由は彼とマダラはどこかにているからだろうか



「俺も向こうもお互いの姓がわった。それからと言うもの俺たちは戦場で度々出会い今現在も戦い続けてる。」



『そんな事が・・・知りませんでした』




「聞かされてなかったのか。ところでライラはどう思う?」





『腑を見せ合うですか・・・』




確かに、実現したら今のような下らない戦争はなくなるだろう

しかしそんなこと出来ないと言うのは分かりきっている


うちはと千手どちらかが滅ぶまでこ戦いは終わりはしない



『夢のような話ですね。できるとしたなら私もあなたもマダラも、もっと幸せに生きれるでしょう。しかし、それは夢にすぎません』




「どうして、そう直ぐに諦めるのだ。うちはと千手、この二つが組み合えば他の者も真似をするだろう」




『うちはと千手が組合う!?』


「うむ」



そんなこと考えもしなかった

確かに千手とうちはほどの忍び達が手を合わせれば本当にできるのかもしれない



『しかし・・・そんな簡単に行くのでしょうか、』



「やってみなくては分からんではないか。それに此はマダラも望んでいる世界に違いない」


『確かにそうかもしれませんが・・・』



「そうだ、そうすればきっと・・・」



柱間は少し遠くを見つめた



「そうだ、ライラにみてもらいたいところがあってな」




『みてもらいたい・・・どこですか?』




「昔、俺とマダラが景色を一望できるところに集落をつくろうと話していてな。そこはここからそう遠くはないんだが・・・どうだ?この期に見ていってはどうか」


もうこの際だからあのマダラと柱間さんの思いでの場所に行ってしまおうか



『はい。是非その景色を見てみたいです』



「そうか!ではついてくるといい」



柱間さんは立ち上がり歩きだした

私も彼の数歩後ろをあるいた







(ライラが!俺のライラが柱間の所に!!)

(兄さん落ち着いて、)

(落ち着いていられるか!何かあってからでは遅いんだぞ!)
ギロッ
(ちょっ!写輪眼こわ!)

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