輪廻の中から抜け出して

□24 謝罪イズ土下座
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彼への第一印象は流石千手の頭領というものだったが、第二印象は子供だ


理解不能なことをしてくる


私を拘束してたにしろ離せといったらすぐはなし触るなといってもすぐ離す


思っても見なかったので、アホ丸出しで尻餅をついてしまう


『いきなり離したら危ないでしょう!』



「さっきっから・・・どっちぞ?俺は言われた通りにしかしていないぞ」




確かに


言い返す言葉もなく私は赤くなった顔を見られないように彼から背けた




それにしても、私を捕まえといてこんなに手薄でいいのだろうか



嘗められたものだ



窓もあいたまま、しまいに木遁の術までといてしまって






つまり私が言いたいのは





逃げるなら今がチャンス!ということだ




思い立ったらすぐ行動!



私は逃げるため走ろ・・・うとしたが
今現在彼が腕を掴んでいて阻止されている


いやいや、速すぎだろ

全然気づかなかったよ


『放して下さい』



「少しだけ話を聞いてはくれぬか」




私は渋々後ろを振り替えると彼は頭を地面に着けた




私はそれに驚きつい距離を取ってしまう







『・・・えっ?』




どういうことだ?千手柱間の頭と床がくっついている
これでもかってぐらい





これはもしや・・・



土下座?


DOGEZA?





「本当に申し訳ないことをした!」




『えっー!?』









あっあの千手柱間が!あの忍の神と謳われたあの千手柱間が私に向かって土下座をしている!!




どういう風の吹きまわしだ?
まさか、うちはのスパイを頼もうとしているのでは!?


あっ、でも申し訳ないことをしたってことは、もうなんかやっちゃってるってことだよね?

はて、私はこの人に直接謝られるようなことされたっけ




私の頭はパニック状態になり、つい彼の土下座をじーっと凝視してしまった




「あの・・・いくらなんでもそんなに見られると照れるぞ」





『はっ!いやっ、みっ・・・見てないです!』



「はぁ・・・、そうか」



絶対信じてないな、こいつ

まぁ、とっさについた嘘だからしょうがないか




ところで・・・

『なぜ謝ったのですか?』


うん、これ大事よ
謝られてもなんのことか解らなかったら意味ないもんね



「勿論、あの事ぞ」



『あのこと?』



「そう、あのことだ」


『いやいや、それがわからないから聞いてるんです』


「あー、そういうことか」



こいつは天然なのか?いやお馬鹿なのか?


まさか千手柱間がこんなんだとは・・・なんだか拍子抜けだ


「こんなんとは・・・酷いぞ」



かれは後ろを向いてガクッと肩を落とした

構って下さいオーラが半端ない


というか、なぜ聞こえた


『あーもう、分かったから、はやく理由を聞かせてください』





「##NAME3##についてだ」




『##NAME3##?誰ですか?』



「、名も知らぬのか。そなたの一族をまとめ仕切る役割を担っていた千手の者だ」



『私の一族を・・・族長のことか』



「ほぅ、そう呼んでおったのか。まぁいい、今回は##NAME3##がすまぬことをした」


あーその事か


その事ならもうとっくの昔に割り切った



『その事なら心配いりません。もう割りきっております』



「そうか・・・##NAME3##に任せっきりにしていた俺に全ての責任がある・・・恨むなら俺を恨め」




『任せっきりに・・・では貴方はなにも、知らなかったのですか?』




「あぁ。天宮一族については代々##NAME3##の家がやっていたからな・・・おれもその存在を知ったのは頭領になってからだ。それに天宮一族を知るものは今では頭領と##NAME3##だけだ」





あぁ、それではこの人はほとんど関係ないではないか


一時でも関係のない人へ憎しみの念を抱いてしまった自分が腹ただしい




『そういうことなら、貴方は何にも関係ないでしょう。なぜ謝るのです』




「なぜと問われてもな・・・俺はこれでも千手の頭領だ。千手のものがやったことすべてにおいて、俺に責任がある。」







どことなくマダラに似ている



不意にそう思った


正反対といわれればそうかもしれないが、どこかが似ている



もしかしたらあの二人は時代さえちがければ親友になっていたのかも知れない



『ということは・・・いま族長はどうしているのです?』




彼にそう問うとかれは困ったような顔をした


言いづらいのだろうか、彼は重々しく口を開いた


「やつは、千手にある禁術の巻物を盗み・・・」




殺されたのか


まさかあの人がもうこの世にいないなんて




『そうだったんですね。それなら尚更もう過ぎたことです』





「ライラ・・・お主は優しいやつだな」




彼は私の頭に手を置いた



『ちょっ!!』




「まぁ、よいではないか」



不思議と嫌ではなかった


こんなとこマダラに見られたら最後だな


でも後少しだけならこうしておいてもいいのかもと思ってしまった私はどうやってマダラに顔を向ければよいのだろうか・・・







ガチャ


「兄者、入るぞ」



扉を開ける音と同士に千手扉間が入ってきた




「おぉ、扉間ではないか!どうしたのだ」




「どうしたもこうしたもない!なぜうちはマダラの妻がこんなとこにいる!」



『誘拐されました』



「誘拐だと!」



「はっはっは!そうそう、誘拐したぞ」



「兄者、勝手な行動はするなといったはずだ。そもそも誘拐する意味がわからん」




そうか、あの事件について知るのは私とマダラとイズナ、そして千手柱間だけなんだ



私はどう説明するのか気になりかれを見た



「そんなの可愛いからにきまってるではないか」



「『はぁ?』」



「そんな理由でうちはマダラの妻を誘拐したのか?」



「そんな理由とはなんだ、戦国一の美女と言われるものぞ!一度はお目にかかりたいではないか!」



「ふざけているのか!」



「ふざけてない!それに扉間もライラが美人だとは思わないのか!」


そういうと扉間は私の方へ顔を向けた



「『・・・』」



「それとこれとは話が違う!」


「否定しないぞ」

『いやぁ、照れますね』


少しからかい気味に言うとかれはもういいと出ていってしまった



『全く何て言う嘘をつくんですか、余計めんどくさくなりますよ』



「嘘ではないぞ?」




『えっ?』



「謝るのは第一だったが、お目にかかりたいというのも本当だ」


『そんな誉めてもなにも出ませんよ』



「いやいや、本当のことぞ。もう少し一緒に話をしないか?」



外を見ると日が沈み始めていた


この分だといまからここを出てうちはに向かうのは少々危険だろう


『いいですよ。私も貴方にはすこし興味があるんです』





そういい私達は外のベンチに移動した

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